Deckard's Movie Diary
indexpastwill


2004年01月19日(月)  ロード・オブ・ザ・リング/スペシャル・エクステンデッド・エディション

「アレじゃぁ、わからないですよねぇ〜」と、原作を読んでいる方々が仰ってた『ロード・オブ・ザ・リング』。原作を読んでいないオイラは案の定あまり面白く感じられなかったんです。で、今回は30分も長くなっている『ロード・オブ・ザ・リング/スペシャル・エクステンディッド・エディション』を観てきました。賞味3時間28分!予告等入れると3時間40分も座っていなくちゃいけないんですが、観た甲斐はありました!!これは面白い映画です。キッパリ!(笑)。というワケで前回(2002年3月14日)観賞した時の感想文を引き合いに出して今回の感想を書いてみます(苦笑)。

「巷でやたら評判の宜しい『ロード・オブ・ザ・リング』。東銀座で朝一11時からの回で6分の入りでした。」
>今回は東銀座で2時10分からの回で8分の入りでした。人気あるんですねぇ。3時間40分の間、ほとんどの観客はズーっと観てましたわ。オイラは始まる直前まで無料で使えるマッサージ・チェアで腰を十分にほぐしておりました(だって他に使う人居なかったんですもの!)

「3時間の長丁場。結論は「どうってコトありませんでした。」なんでそんなに評価されるのかワカリマセン。」
>マジで面白かったです!2度ほど泣きそうになりました(⌒o⌒;A

「テンポも判で押したようなワンパターンで、上映中、何度も欠伸を噛み殺しておりました。まず説明、んで、ちょこっと盛り上げて、はい休み!さぁ、美しい風景をどうぞ!←コレの繰り返し。」
>2度ほど欠伸が出る場面はありましたが、前回は“点”にしか感じられなかったエピソードが今回はキチンと繋がっている印象でした。これが一番違いましたね。

「9人の仲間の何人かは人数合わせの為だけにいる感じだし、説明ばかりのナレーションや取ってつけたようなセリフ回し。」
>これもガラドリエル(ケイト・ブランシェト)の部分が増えて、9人の仲間の印象が全然違いました。アルゴラン(ヴィゴ・モーテンセン)とアルウェン(リヴ・タイラー)の関係も分かり易くなっていましたし!ナレーションやセリフ?・・・そんなコトは全く感じなかったなぁ・・・ボソ

「新味のないストーリー展開(これは仕方がないけど。)映像にしても、大騒ぎするようなモノはひとつもなかったです。」
>まぁ、これはね。

「あの終わり方もなぁ・・・・どうなんだろう?」
>次への期待が高まる終わり方ですよねぇ〜♪

というワケで次回!3時間34分(予告を入れるとほとんど4時間かい〜!Σ( ̄□ ̄;))の『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔・スペシャル・エクステンディッド・エディション』もTRYします!こちらは前回のバージョンでも自分的にけっこう評価が高かったんで、逆にダメだったりして・・・♪〜( ̄ε ̄;)今しばらく、報告を待て!(って、誰に言ってるんだか(自爆))


2004年01月16日(金)  半落ち

チケット・ショップで駄洒落ではなく半落ち(600〜800円程度)していたので、ほとんど期待していなかったのですが、これは中々良く出来た映画でした。おそらく昨年でしたら邦画ベスト10にランキングされた作品でしょう。監督は生粋の助監督上がり(ナンダぁ、この言い方!)らしい佐々部清。前作の『陽はまた昇る』がデビュー作だそうですが、既に40代後半。役者を動かすという意味での演出は非常に的確で、さすがに映画界出身!と感心させられます。主要登場人物(寺尾聡、柴田恭平、鶴田真由等)を取り巻く人物が次々と変わるのですが(これが豪華キャスト!)、少ない出番でも皆キッチリと存在感を振りまいています。映画はジワジワと観る者を引き込み、最後まで飽きさせません。しかし、クライマックスが近づいてもそのペース(というか、演出かな)が一向に変わりません。ココが“ヘソ!”という部分が見当たらないんです。個人的には描きたいコトの焦点がボケたような印象が残ってしまいました。結局、主人公が守ろうとしていたモノが、ああいう形で登場してしまったのもちょっとピンときませんでした。まぁ、その辺りは好みもあるでしょう。で、豪華役者陣です。意外と良かったのは柴田恭平。上手くなったなぁ・・・は伊原剛志。頑張ってたなぁ!は鶴田真由。もっと頑張れよ!は田辺誠一と吉岡秀隆。お久しぶり〜♪もっと映画に出てくれよ〜は奈良岡朋子。ミスキャストは高島礼子と原田美枝子。原田美枝子に関してはちょっと不可解な演出でした。もっと汚すべきだと思うんですけどねぇ・・・。佐々部清監督の次回作は『半落ち』の前に完成していた『チルソクの夏』・・・ちょっと楽しみです。因みに『陽はまた昇る』・・・ベータ派だったオイラは未見です(なんじゃそりゃ!(自爆))


2004年01月14日(水)  ミスティック・リバー

<ネタバレしています・・・>

オスギのCMが鬱陶しいイーストウッド監督最新作『ミスティック・リバー』です。巷で賛否両論を巻き起こしている作品は、やはり!紛れも無い力作でした。イーストウッドの演出もブライアン・ヘルゲランドの脚本も素晴らしく、ほとんど非の打ち所がありません。ただ、観る人によってかなり評価が分かれる作品です。結局は、このストーリー展開を受け入れるコトが出来るかどうか?です。自分としては三者三様の夫婦関係を始め、子供たちまで含めた全ての登場人物の立場や人間性に個人的に思い当たる部分があり、この映画の中の誰にも投影出来ないのに、どいつもこいつもリアルな存在感を漂わせていてヒトゴトとは言い切れないモノがありました。悲劇が悲劇を生む負の連鎖・・・ホンの些細な違いで自分に訪れていたかもしれない悲劇・・・「人生なんて不公平そのもの!」という真実をここまで冷徹に描いた映画も珍しいかもしれません。そのやりきれなさは凄まじいモノがあります。銃声が木霊して何処までも空虚な白にフェイド・アウトした瞬間は、まさにこの映画の救いの無さを象徴しています。そして、大人になった二人が見送る“あの時の黒い車”でエンド・マーク、その後の行く末は観客に委ねる・・・と思っていると、賛否両論を巻き起こす結果になる強烈なラストが用意されていたワケです。パレードという晴れの舞台をバックに底知れない傷口にさらに塩を塗り込むようなエンディング・・・恐ろしいほどの人間味を強烈に浮かび上がらせていて、背筋が寒くなりました。それは自分にもそういう部分があるかもしれない・・・という恐怖だったのかもしれません。積極的に人には薦めませんし、決して好きな映画とは言えませんが、観て良かったと思える映画でした。イーストウッド、ヘルゲランド、ペン、ロビンス、ベーコン、そしてフィシュバーン、ハーデン、リニーとスタッフ、キャストの全てが十二分に力を発揮した稀有な作品と言えるでしょう。


2004年01月08日(木)  ブルース・オールマイティ

年頭からこんなに暇で良いのかなぁ・・・と不安一杯なんですが、時間があるのでスルーのつもりだった『ブルース・オールマイティ』を観てきました。まぁ、予告編で想像していた通りの内容でした。ハリウッドの健全なコメディ。それ以外でも以下でもない。ジム・キャリーが好きな人には嬉しい映画でしょうし、そうでもない人でもそれなりには楽しめるでしょう。個人的にはジェニファー・アニストンがアメリカの普通のオバサン化しているのが、ちょっと気になったかな・・・別にファンでもなんでもないですが(苦笑)


2004年01月07日(水)  イン・ザ・カット

メグ・ライアンが体当たり演技(脱ぐとコレだもんなぁ・・・て、オレが言ってるのか!(>_<)アチャ!)に挑戦したと評判の『イン・ザ・カット』。試写会は好きではないのでほとんど行かないのですが、縁あって招待状をいただいたので観てきました。監督は前作『ホーリー・スモーク』がほとんどお蔵入りだった、『ピアノ・レッスン』のジェーン・カンピオン。不安だなぁ・・・不安だよねぇ?で、製作には当初、ヒロイン役に決定していたニコール・キッドマンが名を連ねており、配給会社は奇跡のコラボレーションとかなんとか言ってます。原作はベストセラー小説で、カンピオンの脚本を読んだメグ・ライアンが是非にやりたい!と申し込み、主役が変更になったそうです。で、内容は大学で文学を教える知的ヒロインが猟奇殺人事件をきっかけに心の奥底の秘めた激しさを露にするとかなんとか・・・。宣伝文句は“3つの才能が、あなたを裸にする・・・深くて、深い女の「性」。”っつーコトです。しかして、その実態は!しょーもない作品でした。まず主役のメグ・ライアンですが、知的に見えない!汚い!だらしない!の3ない運動(運動かい!)まみれで、冒頭から自堕落的な空気が漂っています。つまり、メグ・ライアン扮するヒロイン・フラニーは最初から姓に対してだらしない印象をなんでちっとも変わっていく感じがしません。また、ヒロインの背景がほとんど描かれないので、彼女の行動原理も見えません。だから、重要なアイテムになるはずだった(と、思われる)“言葉”も彼女の心情とほとんどリンクして来ないんです。ヒロインの妹・ポーリーン(ジェニファー・ジェイソン・リー)もやたらと欲求不満でまさにミスター・グッドバーを探して!状態。ストーリーもだらだらと思わせぶりに進むだけなので退屈の一言です。時折挟まれる美しいショットがあまりに物悲しく、全ては演出ミス!としか言いようがありません。熱演のメグ・ライアンは文字通り体当たり演技ですが、汚点となるフィルモグラフィーになってしまったようです。男性週刊誌辺りがこぞって取り上げそうですが・・・ボソ(ま、そんな歳でもないか!)。古今東西、女性の“姓”を扱った映画は多いですが、ここまで完璧に失敗した作品も珍しいんじゃないでしょうか。


2004年01月05日(月)  コール

新年明けましておめでとう御座います。2004年ですかぁ・・・個人的にはとても感慨深いものがあるんです。あんまり言うと歳がバレますので(って、バレてんじゃん!)、このくらいにしておきますが・・・ナンだか長く生きて来た感じがする今日この頃ですねん(苦笑)。映画は3年連続200本越えを果たしております。昨年は少し厳選しようと思っていたんですけど、結局は大台に乗ってしまいました。今年は・・・・まぁ、そんなコトもどーでも良くなって来ましたわ(笑)。そう言えば、オリンピックイヤーでもありましたわ(だからなに?)。

今年最初の映画観賞は『コール』ですねん。別にそんなに観たいワケではなかったんですけど、他の観たい映画はぜ〜んぶ年末に観ちゃってたんで、こういうコトになりました(苦笑)。というワケで『コール』。この誘拐の手法はかなり上手ですよ。マジでやればけっこう成功するんじゃないかなぁ・・・と、思ったら原作は全米ベストセラーなんですねぇ。ところがこの映画の犯人グループは信じられないくらい大馬鹿野郎なんです。まぁ、そうじゃないと話しが進まないんでしょうけど、幾らなんでもデタラメ過ぎます。挙句の果てにそれ以外の意味をつけてみたりしてるし(苦笑)。っつーか、ラストのドタバタ、誰がどう見てもコメディとしか思えないでしょう(苦笑)。誘拐の仕方の着想は良いので、キチンと脚本を練れば面白い作品になったと思うんですけどねぇ・・・・しっかし、こんな脚本で良く映画にするよなぁ・・・信じられん!マジでコメディだったら良かったのに・・・ぼそ。


2003年12月26日(金)  コジラ×モスラ×メカゴジラ

『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ/東京SOS』は昨年の『ゴジラ×メカゴジラ』のストーリーが続いており2本で完結ということらしいです。昨年作はあまりにトホホな内容だったんですが、今回は話の展開が上手くストーリー自体は悪くないです。しかし、この作品のツボが何処にあるのか全く分かりません。子供とモスラの関係をもう少しじっくり描いて(子供が例のアイテムにもっと興味を持つシーンを入れるとか)、メカゴジラの内面にもっと踏み込めば(伏線を張るとか)面白くなったと思うのですが・・・。さらに、全体的に演出があまりにのんべんだらりとしているので全く盛り上がりません。赤面するようなあざとい演技、例えば窓外に居るモスラなんて誰だって窓を開けた瞬間に気付くだろうに、わざわざ探す演技をさせるとこなんて、もう情けなくなります。(笑)もう少し真面目に作りましょうよ〜!そりゃ、ハム太郎と併映ってのはオカシイと思いますよ!でも、そこまでレベル下げなくたって・・・(´―`)┌ ヤレヤレ…


2003年12月25日(木)  フル・フロンタル

う〜ん、こんなの作ってるとソダバーグは再び暗いトンネルに入っちゃうんじゃないかなぁ・・・とマジで心配してしまいます。ハリウッドの内幕モノですが、手垢のついたストーリー展開にウンザリ!結局は何がやりたっかったのかサッパリです。作り手が勝手に喜んでいるマスターベーション映画!朝まで舐めてれば!って奴です。ソダバーグは今一度キチンとした映画に戻った方が宜しいんじゃないでしょうか!『エリン・ブロコビッチ』『トラフィック』がまぐれだったワケじゃないでしょうに!『オーシャンズ・イレブン』『ソラリス』そして今作・・・不安だなぁ(笑)


2003年12月24日(水)  アイデン&ティティ

みうらじゅんの原作コミックの映画化『アイデン&ティティ』。こりゃ、かなり微妙な映画でした(苦笑)。個人的にはこの手の素材に甘い自分なんで、簡単にダメ!とは言えないんです♪〜( ̄ε ̄;)。まぁ、全然ダメか?と問われればそうでもないんですけど、やっぱダメかなぁ・・・(歯切れ悪ぅ〜(苦笑))。確かに“いかすバンド天国”が起こした第二次バンド・ブームの連中とは世代がズれているんで、ちょっと入り込めない部分もありましたが、それよりも何よりも細かい部分の美術(携帯を使っている人が居たりするのもいい加減ですし、セットの安っぽさもかなり閉口しました)や人物の背景(麻生久美子が絵の勉強をしている雰囲気が全くない)等、曖昧な部分が多くて参りました。この麻生久美子の描き方もちょっと意味不明です。事情通によりますと“ミューズ”というより“菩薩”である!というコトで、なるほど!それなら合点が行くわ!って、行くかい〜(笑)。確かにそう考えると腑にも落ちますが、それならそういう演出をして欲しいです。彼女が住んでる場所もなぁ・・・あんなんでイイのぉ?さらには予告編にも登場していた謎の男の描き方もなぁ・・・結局は田口トモロヲの演出が弱いんです。宮藤官九郎の脚本でどうにか形になってる!というような作品でした。だいたい最後の語りも長過ぎ!ロックを語ってどーすんだ!っつーの。それにしてもヌルい!もっと面白くなるのになぁ・・・ボソ


2003年12月22日(月)  MUSA/武士

韓国では210万人が泣いた?とかいう『MUSA/武士』。悪くはないんですけどねぇ・・・そんなに良くもないです(苦笑)。出だしは好調でその後の期待が高まるんですが、お姫様が登場してからというもの、巧みだった化粧がどんどん剥がれていく感じです。別にチャン・ツィイーが悪い!とか言ってるんじゃないですよ(苦笑)。物語というか設定というか、いまいち凝縮しておらず散漫な印象が拭えません。観賞中、何度も欠伸をしてしまいました(>_<)アチャ!数多居る登場人物の描き方もサラ〜っとなぞるだけでかなりおざなりです。誰一人として思い入れ出来る魅力的な人物は居ません。それぞれの関係も良く分かりませんし・・・。言い換えると30分×5話で完結のTVドラマを一度に観た感じでしょうか。オンエアでCMが入るとけっこう楽しめるかもしれませんが・・・。


デッカード |HomePage

My追加