Deckard's Movie Diary
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2008年01月17日(木) |
ジェシー・ジェームズの暗殺 |
『ジェシー・ジェームズの暗殺』 リドリーとトニーのスコット兄弟と主演のブラピが製作に名を連ねる作品です。はっきり言って、長いでしょ!前半から中盤まではストーリーがとっ散らかっていて、無駄な描写が多いです。っつーか、σ( ̄。 ̄) オイラみたいな平凡な人間にはハナシが良く分かりません。だいたい、ジェシーのカリスマ性なんて全く描かれませんし、役者のオーラだけで見せるのにはブラピでは荷が重いです。だから、何故に皆がジェシーを恐れているのかサッパリ伝わって来ませんでした。終盤になってようやくエンジンがかかりますが、時すでに遅し!もっとケイシー・アフレック演じるロバートとジェシーの関係にストーリーを凝縮した方が良かったと思うのは私だけでしょうか?
『earth』 う〜ん、普通でしたね。コノ手の映画を観るといつもそうなんですが、眠たくなります。今回もまた案の定でした(6 ̄  ̄)ポリポリ 特に目新しいモノはありませんでした。
ダメだろうなぁ・・・と思って観に行ったので特にガッカリはしませんでした(苦笑)。まぁ、東映時代劇と聞くと、お尻がむずむずしてくる輩ですから、仕方ありませんな。まずは、多くの方が指摘しているキャスティングです。長女・和央ようか、次女・富田靖子、三女・寺島しのぶ。年齢はそれぞれ39、38、35ですけど、見た目では寺島、和央、富田でしょ!っつーか、富田靖子ももう38なんですねぇ(; ̄― ̄川 アセアセ。でもって、それぞれの子役は悪くないのですが、千姫の子役は酷かったですねぇ!なんですかね、あの歯並びの悪さは!
で、茶々を演じた宝塚男役出身のヒロイン・和央ようかですが、口元が貧弱というかみすぼらしいですね。当然の如く演技は宝塚ですから、大袈裟です。思いっきり“ワタクシ、演技してます!”って感じです。比べちゃいけないとは思いながらケイト・ブランシェットの『エリザベス/ゴールデン・エイジ』の予告編なんか見ちゃうとね・・・\(^-^\) (/^-^)/ソレハコッチニオイトイテ、とにかく、一番ダメなのは主役である茶々の人物像を全然掘り下げていないとこですね。出だしは決して悪くなく、一瞬期待させるんですが(松方はやっぱりハマってます!)、それ以降はどうしようもないほど散漫です。宝塚の男役を生かしてジャンヌ・ダルクのような姿を見せたいのなら、史実なんか完全に無視して信長の血を引く女傑として描いちゃえばいいのに、中途半端なんですよ。いくらでも面白くなる素材だと思うんですけどねぇ・・・もったいない!
2008年01月02日(水) |
迷子の警察音楽隊 グミ・チョコレート・パイン |
『迷子の警察音楽隊』う〜ん、どうなんでしょ?映画そのものが迷子になっている気がしました。想像の範囲を越えないというか、越えない所か下回っている!みたいな印象が残りました。もっと面白くなるでしょ!っつーか、せっかく楽器が出来るのに全く利用しないってどういうことよ!せっかく誕生日なのに!とか・・・一事が万事、面白くなりそうでちっとも面白くなりません!ぶっちゃけると、とても眠たくなる映画でしたね! 今年最初の“期待外れ”賞でした。
『グミ・チョコレート・パイン』観客の年齢層は20代〜30代前半という感じでしたが、劇中に出てくる様々なネタ・・・スコラ、GORO、ジョン・カーペンター、トビー・フーバー、石井聰亙、『祭りの準備』、“atg”、「ホラー映画のコメディ化」、レッドツェッペリンのデビューアルバム、青木琴美@宇宙企画とか分かるんですかね?分からなくてもいいのかもしれませんが、「知らん!」と言い切られると寂しい気もします(苦笑)。個人的にはツボを刺激されるネタが満載でしたが、内容は寒かったです。監督はケラリーノ・サンドロヴィッチ(元有頂天のケラ)。前作の初監督作『1980』の時にも感じたのですが、ダラダラと出しっ放しの印象が残ります。大槻ケンジの原作はロックと映画が好きだった自分と重なる部分もありますし、主人公の心模様や生活(笑)は十分理解出来ます。でも、それだけなんです。前作同様、今作もノスタルジーに振り回され、本質が疎かになっているような印象が残りました。過去に浸るだけでなく、ガツン!とボリューム一杯でぶちかましましょう!いつの時代だって“青春”の本質は変わらないのですから!っつーか、オイラの時代では“グリコ・チョコレート・パイナップル”だったんですけど・・・( ̄。 ̄ )ボソ
2007年12月31日(月) |
アイ・アム・レジェンド AVP2 マリア |
『地球最後の男』と『アイ・アム・レジェンド』 <完璧なネタバレ!> 牛込柳町の忘年会で映画仲間の二人がこの作品の話をしていた時に『オメガマン』とか『地球最後の男』とかいう言葉が聞こえてきて・・・「あれ?」って思ったんですよ。 このハナシをする前にまずはオイラの性格です。オイラは『インベージョン』を観ながら「コレって『SF/ボディ・スナッチャー』じゃん!」って気がついたくらいの呆け者です(ダメじゃん!)。そう言えば、牛込柳町では『28週目』の話題も出たのですが、それもなんのことやら分かりませんでした(ダメダメじゃん!)。「フェルメールって誰?」と美大出身が疑われるような発言もしたりして、もうダメダメダメじゃん!男です。他にも記憶に新しいところでは某映画サイトで話題になった『ブレインデッド』です!当時『ロード・オブ・ザ・リング』でメジャー監督の仲間入りを果たしたピーター・ジャクソンですが、過去にスプラッター・ホラー・コメディ(こんな呼び方でいいのだろうか?)の傑作『ブレインデッド』をモノにしており、映画ファンの間では「あの『ブレインデッド』のピージャクがなぁ・・・今や押しも押されぬ大監督だぜ!」みたいな会話があちこちから聞こえて来たものでした。『ブレインデッド』を知らなかったオイラは人に隠れてTSUTAYAに飛び込みビデオを借りてきてコッソリと観たのですが・・・観てるじゃ〜〜〜ん!すっかり忘れてました(/・_・\)アチャ-・・その後、ピージャクの傑作『ブレインデッド』は次郎長親分の“エセ評論家に『ブレインデッド』を投げつけろ!”キャンペーンで一躍有名になったので市民権を獲得したのでご覧になっている方も多いと思います(ホントかよ!) というワケで、何を言いたいのか?と言うと、観ていたんです!オイラはヴィンセント・プライス主演の『地球最後の男』を(横目でチラチラですが)観ていたんですねぇ(因みに原作は未読です)。2年位前でしょうか、仕事の打ち合わせに行ったプロダクションの人に、オイラが映画ファンと知ってか「でか政さん、この映画知っていますか?」と言われて見せられたのがコノ映画でした。TVに映し出された白黒の画面にはプライスがマメマメしく働いていました。何故、今回ピンと来なかったのか?親分も言ってますが、オイラが観た『地球最後の男』ではヴァンパイアでしたよ。最後の男役のプライスはドアにニンニクをぶらさげていました。っつーか、ヴァンパイアとゾンビって似て非なるモノでしょ!そりゃ、両者ともUNDEADですけど、ヴァンパイアは無駄に暴力的ではありませんし、なんてたってインタビューもこなしますし、なによりお洒落です!逆にゾンビに知的なイメージは皆無です。 さて、以上を踏まえて『地球最後の男』と『アイ・アム・レジェンド』の違いですが、“LEGEND”の扱いが全く違っています。ぶっちゃけると、ヴィンセント・プライスはヴァンパイアから、ウィル・スミスは人間から、ってコトなんですよ。奥深いのは明らかに『地球最後の男』の方です。“最後の男”の最後は切なく、ピテカントロプスと化した人類(木星に行ったワケじゃないんですけどね)の哀しみがそこにはありました。当然、血清となるモノの扱いもあまりに空しいです。ただ、『アイ・アム・レジェンド』は安直なストーリー展開になっているとは言え、ニューヨークの終末観の描き方は秀逸ですし、娯楽映画としては十分楽しめる作品でした。ゾンビでありながら、多少なりとも知性を感じさせるシークエンスは原作の賜物かもしれません。 因みに『地球最後の男』には二種類のヴァンパイアが登場するのですが、下等なヴァンパイア(ヴァンパイアに上等、下等があるのは“インタビュー・ウイズ・ヴァンパイ”の原作本に書かれていたので知っていました(笑))の動きはピッツバーグの伝説の男に多大な影響を与えたそうです。
意外と良く出来ていた『AVP』の第2弾でしたが、コレはダメですね。中途半端ですよ!予告編で♪good morning PASCO のような映像が流れて、一つの街が戦場になる!みたいな感じだったんですが・・・。まぁ、確かにそうなんですけど、オイラが思い描いていたのはたくさんの蟻が這い回っている場所で人間同士が喧嘩している図だったんです。つまり、人間?そんな虫けらカンケーねぇ!っつー感じで“AVP”をやって欲しかったんです。女子供、身障者とかの社会的弱者を片っ端からぶっ殺して欲しかったんですが、けっこうマトモなんで期待ハズレもいいところでした。最初はちょっと良かったんですけどねぇ・・・モンスター映画なんだから、とことんやろうよ!しかし、画面が暗くて何がなんだかワカラン!
『マリア』真摯な姿勢の作りは好感が持てますが、ちょっと退屈でした。なんだか、道徳の時間に映画を見せられているような気分になっていましました。そういう意味でも決して悪い作品ではありません!ただ、地味すぎ!っつーか、純愛映画と見ればいいのかな。
予告編から気になっていた作品です。主演のアダム・サンドラーが昔のボブ・ディランに見えちゃって(関係ねーよ!)。映画はほぼ予想の範囲でしたが、この映画で微妙なのは、彼の不幸の原因が“911”になっているとこです。その結果“911”の悲惨度は上がりましたが“911”じゃなくても良かったような気もします。何故なら、保険と補償だけで食べていける状況ってのは、かなり恵まれていると思いますよ。同じような状況で生活に困っている人なんてたくさん居るでしょうに!生活に困っていたら、生きるコトに追われて悩んでなんかいられないですよ。自殺するか貧乏暇無しで働くしかないですよ。そういう意味ではある意味贅沢病でしょ。まぁ、家族を全て失って“恵まれている”もナイですから、いちゃもんに近いですな(苦笑)。
それはさておき、いまいち釈然としない作品でした。主演のサンドラーの熱演でどうにかカバーしていますが、あんな女性患者なんて、あまりにご都合主義的過ぎるし、大体、サンドラーとチードルの友情の在り方がほとんど描かれていませんから(別に回想シーンを入れろなんて事は言ってませんよ)、ピンと来ません。チードルの奥さんが言うように、成功してもがんじがらめのチードルはサンドラーの自由に憧れているから気になって仕方ないんでしょうけど、それも分かるんですが、どうもチグハグでまとまりに欠けるような印象が残りました。結局は“異性”でもいいんですけど、あんな女でいいんですか?なんだかなぁ・・・。テーマソングは音楽ファンも映画ファンもくすぐる♪REIGN OVER ME(邦題は“愛の支配”)!The Whoの名曲ですが、パールジャムのカバーだったんですね。
それにしてもリブ・タイラーの最初の登場シーンですが、驚きました!何処のオバハン?って思っちゃいましたよ!老けましたねぇ・・・・・・・・( ̄。 ̄ )ボソ…
普通に良かったですね。ただ、それだけなんですけどね。う〜ん、何て言うのかなぁ・・・いまいちノれないと言うか、「で?」っつー感覚が残ってしまいました。模範解答のような印象しか残りませんでした。もちろん、模範解答なんですから正解なんですけど、だったらドキュメンタリーの方が説得力があるような気がしますね。もっと映画的な深みが欲しかったような気がしました。
観てきました。オイラはオリジナルが好きな輩です。まず、主演の織田裕二ですが、これはまぁ、最初から分かっていたことですから、責める気はありません。三船も決して上手い役者ではありませんが、どんな役をやってもその存在感は卓越していました。つまり、元々持っている彼の個性が秀でていた為に、何を演じさせても三船以外の何者でもなく、下手な演技なんぞ足元にも及ばない魅力を放っていたわけです。織田裕二は元々下手糞な上に、今回はモノマネ以外の何モノでもなく、ある意味、器用貧乏な日本人丸出しです。まぁ、分かっていたことですから、特に指摘することはありませんが・・・。
問題は室戸半兵衛を演じた豊川悦史です!友人が言っていたのですが、とにかく最初の登場シーンでずっこけた!と。確かに、最初の登場シーンでのトヨエツはあまりに軽いです。その後はなんとか持ち直すので、一番大事な登場シーンでの演出はもうちょっと考えて欲しかったです。トヨエツの甲高い声がこそばゆいというか、あまりに軽くて「なんじゃこりゃ!」となってしまいました。っつーか、だいたい椿三十郎を演じる織田より年齢が上ってのが問題でしょ!もちろん、実年齢なんかよりどう見えるか?なんですが、やはりトヨエツは織田より枯れて見えます。これでは、椿に騙される室戸がアホにしか見えません。抜身のギラギラ感は室戸が醸し出さないとダメでしょ!最後の決闘シーンで椿は室戸に若い頃の自分を重ねているワケですから、その室戸が明らかに椿より年上に見えてしまっては話が成立しません。
本作は脚本が良いですから間違いなく面白く、最近の時代劇としては良く出来ていますが、オリジナルの完成度には及びません。しかし、ちょいと見方を変えれば、下手糞な演技だろうと脚本さえ良ければ観るに十分値すると言うことです。というワケで、映画を作る人々はもう少し脚本を練って欲しいですね。
ラストの立ち回りですが・・・別のコトをやりたいのなら、オリジナルを越える意気込みで作って欲しかったです。何故にこういう立ち回りになったのか?その伏線を張っていればもっと際立ったのではないでしょうか。オリジナル脚本にあった、流れ出る血が作る模様とかの表現も観たかったですね。
さて、今回のリメイクですが・・・良かった点はカラーだったのでツバキの色が良く分かったというところでしょうか。後は大島ミチルのスコアと佐々木蔵之介かな。また一番の心配事は今回のリメイクに味を占めた邦画界が傑作旧作から脚本だけを拝借してリメイクばかりするようになることです。まぁ、そこまでバカじゃないと思いますが・・・。
まず、個人的な話になりますが、オイラは捕虜となったミカエルのような行動は取りません。ただ、理解出来ないワケではありませんので、以降は客観的な立場から鑑賞することになりました。当然、映画に入り込むことはなかったですね。作意が見え透いていますが、エンディングの作り方は上手かったんじゃないでしょうか。
2007年12月01日(土) |
ブレードランナー/ファイナルカット |
なんて美しい映画なんでしょうか!“DLP”という技術は本当に素晴らしい!そこには、ダグラス・トランブルの作り出したスピナーのフレアやシド・ミードのデザイン、メビウスの衣装が四半世紀の時を経ても全く色褪せることなく存在していました。
ラッド・カンパニーのロゴが静かに終わり(このロゴも何故かピッタリです!)、太古の昔から響いてくるようなドドド〜ンという響きに続いてラジオのチューニングするような音が・・・その瞬間から2019年のロサンゼルスに引き釣り込まれ、奈落へ誘うようなヴァンゲリスの音が聴こえて来て・・・まるでドラッグのように観客をリドリーヴィルの住人にしていまいます。そして、酸性雨の中を歩き続けて2時間・・・バッティは呟く
オリオン座近くで燃える宇宙船、 タンホイザーゲートのオーロラ そういう思い出もやがて消える 時がくれば 涙のように 雨のように その時が来た・・・
そして、オイラも呟く
伊勢丹近くのうらぶれた新宿東映 階段教室のような映画館 そんな思い出がふと頭に浮かぶ 時を経ても シャボンのように 雲のように その時は今・・・d( ̄  ̄) ヾ(-_-;) オイオイ…
とにかく!毎年上映して欲しいっす!レイトショーで構わないから!おねげぇしますだ! <参考サイト> http://eiga.com/buzz/show/9475 http://eiga.com/special/show/1308_2 http://eiga.com/special/show/1308_0 http://eiga.com/special/show/1308_1 http://eiga.com/special/show/1308_3 http://eiga.com/special/show/1308_4
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