2002年04月17日(水) |
ビューティフル・マインド(伏見 スカラ座) |
精神を病んだ天才数学者の不遇の歳月を、冷戦時の米ソ諜報合戦をからめ、夫婦愛の味付けをして、感動のノーベル賞授賞式へと導くその手慣れた手法にまんまとのせられる。 冷静になってふりかえると、実在の数学者もやはり暗号解読の使命を帯びたという妄想にさいなまれていたのだろうか、ここの部分はフィクショナルにデフォルメされているのだろうな、とか、家庭内で、学内で、の数々のトラブルをかかえた歳月にまつわる葛藤を妻や家族はどう受け止めてきたのだろうか、とか多々気になるところがでてきた。 書評など見ると原作では、若き日の天才ぶり、人とうまく交われない元来の性格、 家族の苦悩、今同じ病に苦悩している息子のことなど詳細に描かれているようだ。 何度か手をだしかけて、未だ読めずにいる。
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