期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★★(ただし、条件付き)
やっと見てまりました、イノセンス。 あちこちで感想を読み、前作「GHOST IN THE SHELL」も予習してという念の入れようで臨んだのは、いろんなところで難しかったという言葉を聞いたから。 かなり期待をしつつも、その反面、「期待はずれの可能性が高いな」とも思っておりました。 結論から言いますと、かなり面白かったです。もう一回見てもいいな。
ストーリそのものは小枝を取っ払ってしまえばいたって単純なもの。 これは、小枝を楽しむ映画だなぁ。禅的(?)東洋的ハードボイルド作品。
とはいえ、これは前作を覚えていたからの話。この映画だけを見たらわけがわからないと思われます。舞台設定の説明もなし、キーマンである少佐の説明も一切なし。わかるわけがない。 予備知識がないと話がわからないこと自体はまあ、いいでしょう。そういう話があってもいいです。 問題は予備知識の必要性を前もって観客に伝えていないこと。 大体、前作は9年前の映画ですか? なんの前置きもなく続けるにはちょっとばかり間が開きすぎてやしませんか? 趣味で作ってる自主映画じゃないんだから。プロなら、それだけ見ても話ぐらいはついていけるように作りなさいよ。せめて、「前作を見ないとわかりません」ぐらいはきちんと伝えなさい。場合によっては観客に「用語集」や「舞台設定」を配るという手だってあるでしょうに。己の信念にこだわって「わかる人にわかればいい」というのはこういうことを言うのでありません。これではヘブライ語の映画を字幕なして作るようなものです。 技術だのテーマだの以前、制作者サイドのコミュニケーション能力の問題です。そんなものに振り回される作品がかわいそうです。
この問題さえクリアしてくれれば、文句なしの★5つだったのに。 と、長々と文句を書きました。 肝心の作品の感想はといいますと。 長いので、続きはこちら でお読みください。
|