月。
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2005年01月18日(火) 時間は廻る。

深夜 見慣れない番号が液晶に浮かぶ
不信に思いつつ取ってみると
彼だった

 同期ともーやってらんねぇよと飲んでたら
 電車乗り過ごしましたぁ

酔っ払った勢いでの電話
挙げた駅名は 彼の住む街からは遥か遠くて
そして 私の家からは数分の距離で

 泊まってゆく?

そう聞きそうになる言葉を
かろうじて飲み込んで

 大きな街まで出て
 カプセルホテルに泊まるか
 がんばって帰りなさい

と言った

あのとき どうでもいいような理由をつけて
彼を遠ざけようとしたことは 気持ちが離れた証拠だから

じゃあねと電話を切ろうとしたら
あのね。。。と切り出された

彼は連絡を絶っていた間に
一生の伴侶と子どもを得ていた

驚いたけれど
すんなり「おめでとう」と言えたってことは
気持ちはきちんと彼から離れていたのだと思った

 もうがんじがらめだよー
 子ども嫌いなのに自分の子は可愛いんだー

と言う相反する言葉が
頭から離れない

もしも あのとき 彼の言葉に はい と言えていたら
彼の傍らには 私が居たのだろうか?

そんなことは 結局 ありえない話

いや と即答したのは私で
それを少しも後悔していないことは
今でも変わりはない

中途半端だった関係はこうやって変わってゆく
変わってゆくことは自然なこと

時間は廻るのに ひとは変わってゆくのに
そう思えないあなたを想って 静かに目を閉じた


杏 |MAIL

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