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■ あにいもうと
金沢の友人宅へ。晩ご飯をごちそうになりに。 友人宅には5歳の男の子と3歳の女の子がいる。いつもはKも連れてゆくのだが、その日はずっと別の友人たちを案内していたので、今回は大人だけで。りー氏も仕事を終えるなり駆けつけ、東京より2名、市内瓢箪町より1名、富山より2名の総勢5名でお邪魔した。 新鮮な野菜(友人は専業農家)の料理や手巻き寿司をごちそうになる。
ひとしきり食べて満足したらしいお子達が、海苔をちぎって顔にくっつけて遊んでいた。ヒゲのように、あるいは眉毛のように。ドリフのようでおかしい。 それで気づいたこと。
大人がウケていると、3歳になるKNちゃんが更にエスカレートして大きな海苔のヒゲをくっつけ出した。 たぶんKがいたら、Kも真似をしてくっつけてくれと言っただろう。そしてきっと楽しんだと思う。それはあくまでK自身が楽しいということだ。 KNちゃんの行動は、彼女自身ももちろん楽しいだろうけれど、それだけではなくて、「私の動作はウケている」という自覚に基づいている。よりウケるように考えて行動している。そこには私たち大人という他者に対する意識がある。そのような認識は2歳になったばかりのKにはまだないであろう。複雑な心の動きだ。 言葉や運動能力など、発達には大きな個人差があることを日々実感している。KNちゃんにはSくんというお兄ちゃんがいるし、保育園での集団生活も2年目になるから、そもそも学習する機会は多いだろう。個性という前提を了解しつつも、それでもなお、個人差を越えた大きな成長の段階というものを感じた。
もうひとつ。 こんな光景は、あまり経験がなかったような気がした。 海苔を持って遊ぶということを、私はしなかったんじゃないか。 りー氏はなおさらだろう。この場にりー氏はいたけれど何も言わずに皆と同調していた。もし家でKが同じようなことをしたら、「食べ物で遊ばない!」と言ったに違いない。 もちろんその通り。その通り。その通り。
*
Sくんがへんな踊りをしながら部屋に入っていった。 その後をKNちゃんも同じようにへんな踊りでついていった。
「なに、流行ってるの?」
いや、お兄ちゃんの真似をしてるんでしょ。 なるほどこの人(りー氏)にはそういう風に見えるんだな。
2008年09月02日(火)
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