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みんみん



 あにいもうと

金沢の友人宅へ。晩ご飯をごちそうになりに。
友人宅には5歳の男の子と3歳の女の子がいる。いつもはKも連れてゆくのだが、その日はずっと別の友人たちを案内していたので、今回は大人だけで。りー氏も仕事を終えるなり駆けつけ、東京より2名、市内瓢箪町より1名、富山より2名の総勢5名でお邪魔した。
新鮮な野菜(友人は専業農家)の料理や手巻き寿司をごちそうになる。

ひとしきり食べて満足したらしいお子達が、海苔をちぎって顔にくっつけて遊んでいた。ヒゲのように、あるいは眉毛のように。ドリフのようでおかしい。
それで気づいたこと。

大人がウケていると、3歳になるKNちゃんが更にエスカレートして大きな海苔のヒゲをくっつけ出した。
たぶんKがいたら、Kも真似をしてくっつけてくれと言っただろう。そしてきっと楽しんだと思う。それはあくまでK自身が楽しいということだ。
KNちゃんの行動は、彼女自身ももちろん楽しいだろうけれど、それだけではなくて、「私の動作はウケている」という自覚に基づいている。よりウケるように考えて行動している。そこには私たち大人という他者に対する意識がある。そのような認識は2歳になったばかりのKにはまだないであろう。複雑な心の動きだ。
言葉や運動能力など、発達には大きな個人差があることを日々実感している。KNちゃんにはSくんというお兄ちゃんがいるし、保育園での集団生活も2年目になるから、そもそも学習する機会は多いだろう。個性という前提を了解しつつも、それでもなお、個人差を越えた大きな成長の段階というものを感じた。

もうひとつ。
こんな光景は、あまり経験がなかったような気がした。
海苔を持って遊ぶということを、私はしなかったんじゃないか。
りー氏はなおさらだろう。この場にりー氏はいたけれど何も言わずに皆と同調していた。もし家でKが同じようなことをしたら、「食べ物で遊ばない!」と言ったに違いない。
もちろんその通り。その通り。その通り。



Sくんがへんな踊りをしながら部屋に入っていった。
その後をKNちゃんも同じようにへんな踊りでついていった。

「なに、流行ってるの?」

いや、お兄ちゃんの真似をしてるんでしょ。
なるほどこの人(りー氏)にはそういう風に見えるんだな。

2008年09月02日(火)
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