くじら浜
 夢使い







911   2002年09月11日(水)

平和なことを想像しよう
想像することからすべては始まる。








夏の終わりの雨   2002年09月08日(日)

最後の力をふりしぼり
つよくつよく
激しく激しく

勇者は拳を突き上げ
去って行った

この雨が終わると
優しい雨になる







少年の夏休み   2002年09月01日(日)

破れた皮が3回剥けた。

膝っ小僧を擦り剥きながら、
それでもひたすら走っていた。

照り返す砂浜に足の裏が焼けた。

取ってきたクワガタに餌をやり、
飽きた頃に死骸を静かに眺めた。

雨は濡れるものであり、
濡れたら嬉しかった。

山はそこにあり、
海はそこにあり、

終わることのない、
永遠に続くはずの夏休みはいつのまにか終わった。

くじら浜にひとり立ち、
破れかけた最後の皮をバリッと剥いだ。










台風の目   2002年08月31日(土)

( 2000 08/14 夢使い日記の複写)

昨日のお題が”目”だったにも関わらず
目について書くのを忘れていた。
目とは・・、そう”台風の目”の事で
実は私が台風の時一番好きなのがこの台風の目なのです。
猛り狂う天の神がほんの一瞬だけ休憩をする神秘の空間。
闇の中におりた一筋の光。
台風の通り路だった私の田舎は
それゆえに”目”に遭遇することも多かった。
それが来る時は決まって正午近くで,
当時台風の時はガラス戸も雨戸もみんな閉めきる為
昼間でも蛍光燈を付けていて 時々停電するとロウソクを灯していた。
家族全員暇をもてあまし
停電なのでもちろんテレビもつかずラジオから流れる台風情報を
ただぼんやりと聞いている。

すると・・・・,
突然,外の騒音がピタッと止む。

私達はお互いに”来たか!”と顔を見合わせる。
私は急いでロウソクの灯を消し縁側のガラス戸を開け
そして雨戸を一枚静かにひらく・・・・。

真っ暗だった家の中が太陽の光線でいっぱいになり,
空を見上げると真っ黒な雲がひとつひとつ消えていく。
裸足のまま外に駆け出し
私はただその大空を唖然として眺めているだけだ。
さっきまでの轟音も,爆風も,天の怒りも,
まるですべてが幻だったかの様に
そこには静寂な空間だけが存在する。
雲が半分くらいなくなった頃太陽の光線はますます強烈になり,
私は辺りを見渡すと南の方に鮮やかな虹が奇麗に半円形を描いている。

しかし その神秘の空間もほんの一瞬で,
天の神は再び怒り猛り狂いだす。
そして私たちはまた闇の中に舞い戻るのだ。

一瞬ゆえに美しいのかもしれない。








入道雲再び   2002年08月28日(水)

猛暑のわりには今年少なかった入道雲。
と、思ったら、
久しぶりに南の空高く真っ白な子供達がモクモクモクと。

夏はまだまだ続きます。








窓から見える風景   2002年08月20日(火)

台風一過の朝
一瞬たりともとどまることのない空の色

軟弱台風は今回も上陸しませんでした。













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