くじら浜
 夢使い







わくわく入道雲   2007年08月21日(火)

君はいつも
楽しそうに
湧く湧く入道雲









   2007年08月16日(木)

頭をふって
顔の汗をはらい
飛び散るたくさんの汗は
青すぎる空に
白すぎる雲に
汗は流れつづけ
飛びちりつづけ
夏は果てしなく
その頭上に君臨し










かたりべたち   2007年08月07日(火)

ヒロシマ・ナガサキから62年が経つ。
ある被爆された人が言っていた。今まで口にすることさえ嫌だったけど、60年以上たった今、あの時の体験をひとりでも多くの人に語り伝えたいという衝動に駆られたと。それは、被爆に遇った自分の使命なのかもしれないと。そしてその人は今、各地を講演してまわっているそうだ。

Qちゃんは言っていた。自分が走ることによって、夢を信じることの大切さ、努力する事あきらめない事の大切さ、それらを多くの人に伝えたいと。彼女は今でも走り続け、そして僕達にメッセージを送り続けている。

かつて大好きだったフォーク歌手は、ギターを担ぎながらカワサキのオートバイで各国を旅した。公民館では切れた弦にかまわずギターを弾き続け、髪を振り乱しながら唄い、ションベンをした後に手を洗わないまま便所でぼくと握手をしてくれた。その自身の生き方でたくさんの人に感動を与えてくれた。そして48才で他界した。

山はいつもそこにある。
そこには木があり風が吹き鳥が飛ぶ。
空はいつもそこにある。
雲が流れ朱に染まりまた日が昇る。
海はいつもそこにある。
波がたち潮を運び魚が泳ぐ。


たくさんの語り部たちがいる。








宇宙の法則 7   2007年07月24日(火)

夏を越えたいと
でも、夏を越えられず
それでもいいと
夏が言っていた









逆光   2007年07月17日(火)

君が一瞬で通りぬけた

その軌跡を追ったら

眩い光

と、

入道雲。









台風と濁流   2007年07月10日(火)

家の脇には川が流れていた。

ふだんは水量も少なく、その川っぺりでよく遊んでいたものだ。タナガ獲りをしたり、山へと続く上流をのぼり探検に行ったり。

その川が、台風が去った後に一変するのだ。

水嵩は当然ながら何倍にも増し、山の土砂を含んでドス茶に変色した川の水が、上流から折れた木の枝や、もぎとられた草や、飛ばされた屋根のトタンや、それらを一気にけたたましい轟音と一緒に流していく。
その様は恐怖すらおぼえるようだった。

台風一過後の照りつける太陽の下、その濁流は家の脇からバス道りに沿って蛇行しながら、やや幅を広くした本流へ流れ込み、そして龍郷湾へと辿りつく。
その間も濁流の勢いは衰えることなく蛇行を繰りかえし、もう・・この川は壊れるな・・ と思うくらいに、激しく流れ続ける。

濁流はある意味台風の象徴だと思う。

破壊的な活動の後、そのエネルギーは確実に川を再生させるのだ。

流れ込んだ土砂は川底に沈殿し、上流から流された砕けた石や草木がその上に重なり、削られた土手には新しい斜面が顔を出し、そこにはまた新たなイノチが宿る。
やがて、水嵩も流れも元に戻ったとき、台風の前とは明らかに変わった川が出来あがっているのだ。

あの濁流をみていた少年たちは
一瞬の絶望と永遠の奇跡を感じていた。








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