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2007年06月12日(火) 6月10日のlesson de ラ・パレット

荒れ模様のお天気だったのにもかかわらず、大勢の方が足を運んでくださいました。
今回の公開レッスンでは、幅広い時代から数多くの曲が取り上げられ、
今までとは少し違う方向での講座となったような気がします。
取り上げられた曲目は、以下の通りです。

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11:00〜
 バッハ:初歩者のための12の小プレリュード BWV927 第8番 ヘ長調
 ツェルニー30番 NO.5
 ドビュッシー:子供の領分 第6曲 ゴリウォークのケークウォーク
 クレメンティ:ソナチネ op.36-1

12:00〜
 スカルラッティ:ソナタ KV.1
 ドビュッシー:アラベスク 1番
 シューベルト:即興曲 Op.142-3

13:00〜
 バッハ:イギリス組曲 3番より プレリュード 他
 ドビュッシー:プレリュード1巻より 5,7
 ショパン:エチュード Op.10-4
 ショパン:スケルッツオ 3番

   《休憩》 14:00〜14:40

14:40〜
 ベートーベン:ソナタ「テンペスト」
 ラフマニノフ:エチュード Op.39-3
 バッハ:平均律一巻 第8番 es-moll
 ショパン:エチュード Op.25-1
 ドビュッシー:12の練習曲 第八番 装飾音のために

16:10〜
 ショパン:エチュード Op.10-5 「黒鍵」
 ドビュッシー:エチュード 「オクターブのために」
 バッハ:平均律一巻cis-moll
 ショパン:幻想ポロネーズ
 ラヴェル:オンディーヌ

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とにかく、曲数が多かったので、どの生徒さんも弾くだけでも大変な勉強をされたことと思います。
それだけでも、頭が下がる思いでしたが、北川先生が、それらの曲のレッスンを通じておっしゃろうとしていることが、
音楽の大きさと奥深さに繋がっているもののような気がして、講座の途中から、
そのテーマの大きさに身震いする思いで聴き入ってしまいました。

先生が、繰り返しおっしゃっていたのは、リズムの大切さ。

「ピアノという楽器は、弦と指先が離れているから、リズムを感じ難い」
「ドイツの音楽では、美しい旋律の所と、リズムがはっきりした所が、交互に出てくる」
「一番大切なのはリズム。一生懸命に弾くと、リズム感はなくなる」
「音楽は歌とリズム。そして、結局、二つは同じこと」

確かに、自分が勉強している場合でも、何だか音楽が流れない…という場合、
自分自身がその曲のリズムを、きちんと感じていない場合が少なくありません。
そして、魅力的な演奏には、それが、バッハであっても、古典であっても、
近代の作品でも、必ず、魅力的なリズムがあります。

そして、「リズム」というたった一つの言葉が、音楽のあらゆる場面で、
重要な要素として考慮されるべき…ということを、
改めて実感した、一日でした。

次回は、8月5日です。
お申し込みをお待ちしています。


2007年04月10日(火) 4月8日のlesson de ラ・パレット…

新年度最初の公開レッスン、今回も、聴講者数は20名近く、継続して聴講される方も増えてきました。
また、当日いきなりいらっしゃる方も増えて、この公開レッスンが、だんだんと定着してきているのを実感しています。
今回の曲目は以下の通り。小学4年から大学3年生の生徒さんに弾いていただきました。

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11:00〜 アンナマグダレーナより:Minuet d-moll、Polonaise g-moll
     ツェルニー30番:3番
     ベートーヴェン:ソナチネNO.6 第1楽章 第2楽章
     ブルグミュラー25の練習曲:つばめ

12:00〜 バルトーク:ミクロコスモス2巻より 56、57番
     バッハ:インヴェンションより 6番
     ベートーヴェン:ソナタ Op.49 No.2

13:00〜 ショパン:エチュードop.10-4
     バッハ:パルティータ5番
     メンデルスゾーン:厳格なる変奏曲(d-moll)op.54

  《休憩》 14:00〜14:40

14:40〜 フォーレ:ノクターン第2番
     フランク:前奏曲、コラールとフーガ

16:10〜 ショパン:コンチェルト 第1番
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自分が勉強していて迷っている所や、いろいろなケースがあって、その都度考えなくてはならない場合などは、指導する際に生徒さんに納得させるのは、とても難しく思えたりするものです。
今回の公開レッスンでは、そんな時にどのように考えたらよいか、良いヒントが沢山あったようにおもいました。

たとえば、強弱やスラーがキッチリ書き込まれたバッハの楽譜を使っている生徒さんに対して。
「バッハは強弱記号を書かなかったから、好きにしていい。
けれど、こう弾こうと決めたら、きちんとその通りにやろうとすること。」
これなら、子どもさんでも、自分がなにをしたらいいか、きちんと理解できます。

また、少し背伸びしたベートーヴェンの作品を弾いたお子さんに、一応良しとおっしゃりながら、
「音楽(芸術)では100点がない。間違えずに弾けても100点ではない。
天才の作品には、どれだけでも可能性がある。」
と続けることで、お子さんが、自分の演奏に満足しすぎてしまわないように方向付けがなされた印象を持ちました。
このことについては、別の、年齢が上がった生徒さんの時に、
「一段階ずる上がってく。それぞれの段階でできていればそれでいい。
でも、その先がまだある。」
とお話され、これは、あらゆる段階について言える、普遍的なことのようにおもいました。
たとえ、プロのピアニストであっても、おそらくは、このような気持ちでピアノに向かっている人が、大きな成功をおさめるのに違いありません。

もう一つ、演奏する…ということについて、小学生から大学生まで、レッスンの様々な場面でお話してくださいました。
ピアノが好きでも、演奏するとなると悩みはつきない…という方は、多くいらっしゃると思いますので、きっとこれらの内容はそういう時に大きな力となることでしょう。
「演奏するために練習する。練習するみたいな演奏をしない。」
「結局は、さらい方の問題。何を目的にさらっているか?」
「さらっている時に不安な所を残しておくと、安心して演奏できない。」
「ピアノが弾きにくいというのは、ピアニストの言い訳にならない。
弾きにくいピアノでも、その中で歌う練習をする。」
「さらう時は歌を忘れない。」
「怖い気持ちの原因は自分が作っている。しっかり弾かなきゃと思いすぎるとダメ。」
これらは、一度に話された言葉ではないのですが、こうして並べてみると、一つのまとまった方向を示しています。
このことは、北川先生が、常に、一貫したことを考え、ご指導くださっている…ということの証明だと思います。
だから、北川先生のご指導を続けて受けることで、どの生徒さんも、ご自分の能力を少しずつ開花させることができるのでしょう。

次回は、6月10日日曜日。
お申し込みをお待ちしています。


2007年02月10日(土) 三藤洋子さんリサイタル

lesson de ラ・パレットでも、時々演奏してくださっていた三藤洋子さんの、リサイタルのお知らせです。
詳しくは下のページから!

三藤洋子ピアノリサイタル


2007年02月06日(火) 2月4日のlesson de ラ・パレット…

暖冬と言われているこの冬ですが、その中では割と冷え込んだ、今年最初のlesson de ラ・パレットでしたが、最初から最後まで大勢の方に聴いていただき、レッスンを受ける生徒さんも、小学4年生から、来月リサイタルを控えた留学帰りのピアニストまで…と、充実したものとなりました。

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11:00〜 ショパン:エチュードop.25-9
      モシュコフスキー:15の練習曲より第13番(as-moll)
      メンデルスゾーン:厳格なる変奏曲(d-moll)op.54

12:00〜 ツェルニー30番:5番、6番
      バッハ:インヴェンション1番
      ベートーヴェン:ソナチネ F-dur

13:00〜 ツェルニー30番:11番
      ベートヴェン:ソナタ10番 1楽章

 《休憩》14:00〜14:40

14:40〜 ショパン:ソナタ 第三番 ロ短調 一楽章
      ラヴェル:「鏡」より鐘の谷
      ベートーベン:32の変奏曲 ハ短調

16:10〜 プロコフィエフ:ロメオとジュリエット
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今回の公開レッスンで、私が一番強く印象に残っているのは、『音楽はとてつもなく奥が深い』という事です。

音の話を一つとっても、北川先生は、小学生にも中学生にも、もうプロといえる人にも、同じことを話されます。
もちろん、それらの要求するレベルは様々なのですが、一日レッスンを聴くことを通して、子どもの時から、どういう音を目指して勉強していくのか…が、見えた気がしました。
これは、様々な、講座や書籍などで学ぼうとしても、難しいものです。
そういう意味で、音楽の中で、一番学びにくいものを学ぶのに、この講座はうってつけだ…と、ますます確信するようになりました。

音に関しては、もう一つ、北川先生ご自身の経験から、
「音楽に没頭していると音が鳴るようになる。
 息と感動によって、音は身体の中から出てくる」
というお話が印象に残りました。

さらに、日頃の練習について、
「今の子は、早くやって1回でできるのがエライと思っている。
 でも、ピアノは違う。
 何回も弾いている人のほうが、不器用でも上手くなる。
 なぜなら、音楽のおもしろさはなかなか伝わらない。
 何度も弾くことで曲がわかってくる」
というお話には、いろいろな意味で、考えさせられました。

また、このお話の後に、来月リサイタルをされる三藤洋子さんが小学生の頃、お母様が毎日の練習を記録され、それを残していらっしゃる…というお話がありました。
その沢山の練習の積み重ねの上に今があるのはモチロンですが、その記録を、大切に保存していらっしゃる三藤さんのお母様の姿勢にも、感銘を受けました。

まだまだ、他にも、印象に残ることが盛りだくさんの一日でした。
次回は、4月8日。
お申し込みをお待ちしています。


2006年11月26日(日) 11月26日のlesson de ラ・パレット…

月初めに、ジャン=マルク・ルイサダ先生の公開レッスンもあり、lesson de ラ・パレットの催し物が続いていたにも関わらず、この日も、大勢の皆様が足を運んでくださいました。

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1:00〜 ツェルニー30番 4番
     J.Sバッハ:6つの小プレリュード 第6番 e-moll
     湯山昭:作曲の日曜日のソナチネ 第1楽章

12:00〜 サン=サーンス:アレグロ・アパッショナータ Op.70
     ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ Op.31-3 Es-dur 第1楽章

13:00〜 シューマン:パピヨン op.2
     バッハ:イギリス組曲3番より
     モーツァルト:キラキラ星変奏曲

《休憩》14:00〜14:40

14:40〜 サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第2番 g-moll

16:20〜 シューマン:ピアノ協奏曲 Op.54
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今回の目玉はなんといってもピアノ協奏曲のレッスンです。
取り上げられた2曲は、どちらも大変な名曲。
それらのレッスンで、北川先生が何をおっしゃるのか、始まる前から楽しみでした。

前半の3人の生徒さんのレッスンでも、印象的なお話がいくつかありました。
その中でも特に印象に残ったのは、最初の生徒さんが弾く時に先生がおっしゃった言葉。
「自分の好きな音で弾いてごらん」
そして、二人目の生徒さん(参加が2度目で少し緊張しているようでした)におっしゃった、
「間違えずに弾くと思うのではなく、ステキな音楽にしてやろうと思うこと」
という言葉は、どのような気持ちでピアノに向かえばよいか…という基本的なことに対する指針のように思いました。

ピアノ協奏曲のレッスンでは、
「リズムを感じることと指を動かすことを一緒に勉強すること」
「集中するとは力を入れるのではなく、コントロールすること」
など、ピアノ協奏曲以外の勉強にも直結するお話も多く、何を弾くにしても基礎的なことをおろそかにはできない…ということを改めて確認した気がしました。

(このレポートは、管理人の個人的な都合により、UPするまでに時間がかかってしまいました。申し訳ありません。)


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