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2014年06月01日(日) 6月1日の 〜lesson de ラ・パレット〜

この日は、小学生から成人まで、久しぶりに弾いてくださる方が多く、そのせいか、どのレッスンも適度な緊張感があり、北川先生がおっしゃる言葉も新鮮に感じました。
プログラムは以下の通り、基本的なテキストからコンサートピースまで、幅広く学ぶことができました。

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11:00〜
 チェルニー30番 28
 J.S.バッハ:インベンションNo.3
 メンデルスゾーン:無言歌集より、
      「ヴェニスのゴンドラの歌」op.30ー6
      「紡ぎ歌」op.67ー4
 三善 晃:波のアラベスク

12:00〜
 J.S.バッハ:平均律第一巻 第15番ト長調 BWV860
 シューベルト:楽興の時第4番 嬰ハ短調
 ベートーヴェン:ピアノソナタ第1番 ヘ短調 op.2-1

13:00〜
 ベートーヴェン:ピアノソナタ26番『告別』
 ラヴェル:鏡より『道化師の朝の歌』

 休憩 14:00〜14:40

14:40〜
 J.S.バッハ:平均律 7番 Es-dur 9番 E-dur
 ショパン:エチュードOp.10-12
 ショパン:バラード1番 Op.23 g-moll

16:10〜
 J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻より、第14番 fis-moll
 ショパン:練習曲 op.25−7 cis-moll
      舟歌 op.60 Fis-dur   (敬称略)
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この日のレッスンで一番印象に残ったのは、

「譜面通りに弾くとは、『書いてある通りに弾く』ことではなく、『書いてあることの意味を考えて弾く』」

という言葉です。

譜面通りに弾くことの大切さは、以前、ジャン=マルク・ルイサダ先生をお招きして公開レッスンをやった時にもおっしゃっていましたが、『書いてある通りに弾く』ことと『書いてあることの意味を考えて弾く』ことの違いというのは考えたことがありませんでした。

言われてみればこれらは全く違ったことで、レッスンでこちらが後者を要求しているつもりで、レッスンを受けている生徒さんが前者と理解している…なんていうことが起こっているのではないかと思いました。

また、演奏中の“力み”についておっしゃっていたことも印象的でした。

「どうやったら弾けるかわかって練習して欲しい。
 わからず無理やり弾こうとすると力が入る。
 むずかしい曲を必死で練習してばかりいると音楽が苦しくなる」

というお話は、いわゆる“脱力”が必要とされるのは、最初の段階で『わからず無理やり』弾いているからなのではないか…と考えました。
そうならないように練習できるためにはどうしたら良いでしょうか。
私には、このお話は、『ラ・パレットピアノ導入指導研究会』の活動につながっていくように思えて仕方ありません。

最初の段階で、力みのない演奏をするためには、やるべき事をよく理解していなくてはならないのです。。。

他にも、音楽的に弾くために必要なポイントを様々な角度からお話いただき、とても有意義な時間を過ごすことができました。

次回は、8月3日。
お申込みをお受けしています。

lesson de ラ・パレットは、お陰様で次回で丸12年、干支を一回りしたことになります。
記念講座ができないか、現在、企画中です。
詳細が決まり次第、お知らせいたします。


2014年04月06日(日) 4月6日のlesson de ラ・パレット

今年度はじめの公開レッスン、花冷えの荒れ模様の一日でしたが、大勢の皆様が足を運んでくださいました。
新しい学年となって、今まで弾いてくださっていた生徒さんも心なしか今までよりも大人びて、それが演奏にも反映されているように感じたこの日の公開レッスンでした。

取り上げられた曲目は、下記の通り。
インヴェンションからゴールドベルク変奏曲まで、エチュードからコンサートピースまで、幅広いレベルの曲のレッスンが行われました。

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11:00〜
 ツェルニー:30番練習曲 14、15、16
 J.S.バッハ:インヴェンション 10、7
 ディティユ―:田園詩
 イベール:『物語』より 小さな白いロバ

12:00〜
 モシュコフスキー:15の練習曲 5番
 J.Sバッハ:平均律第1巻 11番 F-dur
 シューマン:アベッグ変奏曲 Op.1

13:00〜
 J.S.バッハ:平均律1巻4番cismoll
 ラフマニノフ:前奏曲Op. 32ー12
 ラヴェル:水の戯れ
 ショパン:エチュードOp. 10ー4
 ショパン:スケルツォ2番Op. 31

 休憩 14:00〜14:40

14:40〜
 J.S.バッハ:平均律第1巻第6番 ニ短調
 ショパン:練習曲 OP.10−9 ヘ短調
 クラマー=ビューロー:60の練習曲より第1番・第2番
 ベートーヴェン:ピアノソナタ第1番 OP.2-1 ヘ短調 第1楽章・第2楽章

16:10〜
 J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲
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この日のレッスンで、私が最も印象に残ったのは、
「音が鳴るのと響くのは違う」
という一言でした。

雷に打たれたほどの衝撃でした。

長く公開レッスンを聴講してきて、打鍵、タッチ、音作りについて理解してきたつもりでしたが、このように明確に理解できていなかったかも知れません。

北川先生がこの言葉をおっしゃる前後にも、この日は、音をどう意識するか…について沢山お話されていたような気がします。

インヴェンションを勉強している生徒さんに、
「音を強く弾き過ぎると、心理的に音を聴かなくなってしまう。
 少し小さな音でちゃんと弾く訓練をして、それから少しずつ強く弾くようにする」

人前で弾く時に力を発揮しにくい生徒さんに、
「音量を少し小さくしないと早く弾けない」

大人の演奏をする段階になってきた生徒さんに、
「鳴らしてみるとピアノって色んな音がする。
 手の形を決めてしまわないで、鳴った音に対応できる手の柔軟性を持つこと」
「響き方によって指をコントロールする訓練をすること」
「音が立ちすぎると響きがなくなる」

など、言葉も状況も違うけれど、求めている音は同じものなのかも…と感じる場面がいくつもありました。

全てのレッスンが終わった後に北川先生がおっしゃった言葉も印象的でした。

「今日来た人たちは、皆、言われたことがすぐにできる。
 これはとても大切なこと。
 ピアノの勉強には柔軟性の訓練が必要」

レッスンをして、できるようになると、教わる側はもちろん、教える側も安心してしまう面があるかと思います。
けれども、実はそこはスタートラインで、そこから様々な勉強がはじまるのですね。
そういった事を、ついつい忘れてしまいがちですが、2か月に一度、公開レッスンを聴講することで思い出すのが大切なのかもしれません。

次回は6月1日、お申込みをお待ちしています。


2014年02月02日(日) 2月2日のlesson de ラ・パレット

2月とは思えない春めいたこの日、初めて公開レッスンで弾く小学4年生から留学から戻って間もない大人まで、幅広いレッスンを聴講することができました。
プログラムは下記の通り。
基礎となるバッハやエチュードから、滅多に演奏されない作品まで、取り上げられた曲目も幅広く、それを目当てに聴講された方もいらしたようです。

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11:00〜
 ツェルニー:30番練習曲 12、13
 J.S.バッハ:インヴェンション 4、8
 チャイコフスキー:『こどものためのアルバム』より
        冬の朝、ワルツ、マズルカ

12:00〜
 チェルニー40番 36
 J.S.バッハ:平均律第1巻 5番 D-Dur
 シューマン:アベッグ変奏曲
 ショパン:Op.10-5

13:00〜
 J.S.バッハ:平均律第二巻 6番 d-moll
 ショパン:エチュード Op.10-4
 ショパン:スケルツォ 第二番

 休憩 14:00〜14:40

14:40〜
 ショパン:エチュード Op.25-3
 J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲
 フォーレ:舟歌5番

16:10〜
 フォーレ:ノクターン第13番 Op.119
 ベートーヴェン ピアノソナタ第30番 Op.109
 アルベニス:『イベリア』より、アルメリア
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この日の公開レッスンで一番に思った事は、音楽、ピアノの演奏を追及していくことの果てしなさでした。

不可欠である様々な要素をバランスよく同時に学び一つの音楽に結実させること。
演奏者が音楽を感じ、求めることなしに、聴き手にそれを伝えるのは不可能なこと。
音をきちんと鳴らすことのむずかしさ。
(音を鳴らそうとすると大きな音になってしまうけれど、本当にきちんと鳴るのは決して大きな音ではない)

…などなど、言葉にすると当たり前に思えるかもしれませんが、常にそれらを行い続けるのは上級レベルの生徒さんでも大変なことです。

特に考えさせられたのは、
「演奏している人の耳が働らいている音って、聴いている人にはすぐにわかる」
「日本ではピアノの弾き方を教わってそれをやるけれど、それではダメ。
 本当は自分で求めて考えなくてはならない」
というのは、指導していてもいつもむずかしさを感じることで、今もどうしたら良いのか考え込んでいます。

さらには、
「自分で音楽を感じるのが一番大切」
「身体で音楽を感じるのが一番大事」
というのは、自分が勉強する時にも忘れずにいたいと思いました。

そして、
「細かい表情は教えてできるものではない。
 自分で色々な音楽を聴いて、いいなと思った事を取り入れる」
「歌はリズムに乗って出てくる。
 それは教えきれるものではないから、音楽の本能のように育てる」
というのは、指導する側以上に勉強していく方たちが意識する必要があるのかもしれません。

生徒さんの年齢が幅広かっただけに、得られることが多かったように思えたこの日の公開レッスンでした。

次回は、4月6日。
お申込みをお待ちしています。


2013年12月01日(日) 12月1日のlesson de ラ・パレット

この日の公開レッスンでは、釜石応援プロジェクトにより釜石からの生徒さんをお招きすることができました。
これは、釜石の皆さんを気にかけ、募金してくださった皆様のご厚意によるものです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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11:00〜
 ツェルニー:30番練習曲 21番
 J.S.バッハ:インヴェンション 6番
 ドビュッシー:「子供の領分」より
     グラドゥス・アド・パルナッスム博士
     人形へのセレナード

12:00〜
 チェルニー:40番練習曲 31番
 J.S.バッハ:平均律第1巻 21番 B-dur
 ショパン:エチュードOp.10-5
 ベートーヴェン:ピアノソナタ第11番 Op.22 第3楽章、第4楽章

13:00〜
 J.S.バッハ:フランス組曲第6番より
 ショパン:エチュード Op.10-4 Op.25-1
 ベートーヴェン:ピアノソナタ第2番 Op.2-2

 休憩 14:00〜14:40

14:40〜
 バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻 18番 gis-moll
 ベートーヴェン:ピアノソナタ第3番 Op.2-3
 リスト:ラ・レジェレッツァ(軽やかさ)

16:10〜
 ショパン:エチュードop.10-1
 ベートーヴェン:ソナタ18番 Op.31-3
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この日のレッスンでは、4名の生徒さんがベートーヴェンのピアノソナタを取り上げていて、ベートーヴェンの音楽の奥深さを実感しました。
「ベートーヴェンは終わりがない。弾くだけなら誰でも弾けるけれど本当はとても難しい」
「『ベートーヴェンはこう弾く』などというのは無意味(聴衆には関係ない)」
「(ベートーヴェンの楽曲の表題について)後世の人が勝手にいろんなことを言って題名を作ってしまった」
では、本当のベートーヴェンとは?…というのは、言葉では説明できない、音にしか現れてこないものだ…というのを実感して興奮しました。

その他、
「先生が真面目に教えようとすると、生徒の持っているものを壊してしまう」
「ゆっくり練習すれば上手くいくとは限らない。音楽を見失うと悪い方に行ってしまう」
「きちんとした中で音楽を自由にするのは本当に難しい」
などなど、心当たりがありいつも心に留めおきたいお話を沢山うかがいました。

この日の公開レッスンで弾いてくださった全ての生徒さんが、とても鋭く美しい音で弾いていたのが印象的でした。
その上、年齢が上がっていくにつれて、その鋭さと美しさのレベルが上がって行き、11月中ずっとルイサダ先生の生の音に触れ続けていたにもかかわらず物足りなさを感じなかったのは、もしかしたらすごい事なのではないかと思いながら聴いていました。

最後にまとめのお話で、
「皆それぞれ才能があって自分の道を登っている。ピアノの前で演奏している時、自分の感じたことを話せる人になって欲しい。その為に自分の感じたことを壊さないように。それが感動につながる」
というお話は、ピアノを始めたばかりの生徒さんから、コンサートピアニストまで、全てのピアノを弾く人にとって一番大切なことのように思いました。

次回は2014年2月2日。
お申込みをお待ちしています。


2013年10月23日(水) ピアノを弾くのに必要な事

ラ・パレット導入指導研究会でいろいろなお話をしてきて、
ピアノを弾くのに必要な事について、一般的に認識されていることと
本当に必要とされていることが違うのではないかと思っていました。

言葉で説明するとなかなかうまくいかないので
以下のように図解してみました。

こちらの画像は印刷には不向きですが
ラ・パレット導入指導研究会にご参加くださった方には
この図を印刷したものを差し上げます♪




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