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2014年11月06日(木) ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えたマスタークラスを通して私が伝えたいこと(6)

『ピアノを弾く身体』

ダラダラ書いていたら、三日後にはマスタークラスとなってしまいました。 (汗)

私が今まで聴講したルイサダ先生のレッスンでは、取り上げられる曲が何であっても、楽譜に記されている全てを音にする事を要求されていました。
それがどれほど大切なことか、そして、それを音楽にするのがどれほど大変なことか、レッスンを受けている生徒さんを見ているだけでわかりました。

一方、人間の身体の動きというのは思っているよりも制限されています。
身体にとって動きやすく身体に負担がかからない動きをするためには、正しい知識と感覚が必要なのです。
しかし、知識は書物で学べても感覚は学べません。イザベルさんのメソッドは、感覚を学ぶ糸口をつかむことができるように思います。

頭で音楽を理解し、そのように演奏しているつもりでも、実際、音になっているかどうかというのはまた別の問題です。
さらに表現というのは終わりがありません。

マスタークラスでは、優秀なお二人の生徒さんを通して、身体の使い方の変化がどのように演奏に反映されるかを学ぶことができます。

書かれている楽譜から音楽を読み取り、それを確実に音にしていくために何をすれば良いか理解することは、自分が演奏する場合でも、指導する場合でも、様々な可能性が得られます。

このマスタークラスは、その糸口となる筈です。



『lesson de ラ・パレット スペシャルマスタークラス
ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えて』
聴講募集中です

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2014年10月31日(金) ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えたマスタークラスを通して私が伝えたいこと(5)

『アトリエ』

イザベルさんのアドヴァイスを受けた翌年、もっとその考え方に触れたいと思い二つの講座に参加しました。
そのうちの一つが『音楽家のためのアトリエ』というエクササイズ。

日頃、あまりエクササイズなどをするほうではないので、そして実はその時、手首を骨折していたので、できないような内容だったらどうしよう…とドキドキしていたのですが、始まってみるとそれは、20代の頃に何年か通っていたヨガと殆ど同じ内容でした。
足の先から少しずつ、様々な動きによって身体をほぐしていく…そんな感じです。

安心はしたものの、どこが音楽家のためなのかしら…と思っていたら一番最後になって、エクササイズしていた所に椅子を持ってくるように…という指示。
そして、楽器ごとに起こりがちな非合理的な身体の使い方について解説していきました。

知っていたヨガの動きの先のそれほど遠くない所に、こんなに論理的でしかも身体的なものがあったとは!
私にとってこの経験は驚きと感動に満ちたものでした。

「ジャン=マルク(ルイサダ先生のこと)も、このエクササイズをやっているのよ」

というイザベルさんの言葉に、ますます彼女の考えへの興味が湧き、ルイサダ先生の奏法を彼女が解説したのを聴きたいと強く思いました。



(続く)


『lesson de ラ・パレット スペシャルマスタークラス
ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えて』
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2014年10月27日(月) ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えたマスタークラスを通して私が伝えたいこと(4)

『音楽家のための運動療法士 イザベル・カンピオン女史との出会い』

2011年の秋、はじめは何となく、そしてだんだんと明らかに、右中指の第1関節が腫れて痛み出しました。
痛くてエンピツやフォークやお箸を使う事も、マグカップを持つこともできず、日常生活に支障が出た状態が1か月以上も続きました。
それは、へバーデン結節という女性の4人に1人がなると言われている病気でした。

幸い、投薬治療をしてくれる病院を見つけて恒常的な痛みと腫れは取れましたが、ピアノを少し長く弾くと痛みがぶり返し、思うように弾けなくなりました。

ルイサダ先生の来日の度に一緒にいらしていて面識のあったイザベル・カンピオンさんその事を話すと、彼女は親身になって、私のフォームをチェックしてくださり、長くピアノを弾くには何をするべきか教えてくださったのです。

フォームを改善するのは楽ではありませんでしたが、まだまだピアノが弾けると思えるのは幸せでした。

そして、大好きなピアノを長く弾くためには、自分の身体の扱い方をもっと勉強しなくてはならないと実感しました。

(続く)


『lesson de ラ・パレット スペシャルマスタークラス
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2014年10月22日(水) ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えたマスタークラスを通して私が伝えたいこと(3)

『2011年3月』

2011年3月11日の事は、多くの方々にとってショッキングなことでした。
2008年に北川正先生が釜石市でリサイタルをされた際に訪れた私にとって、美しい思い出のある釜石市内が無残に破壊された様子が写されたのには、大きな衝撃でした。

釜石には、北川先生が定期的にいらしていて、釜石の子ども達にレッスンされていたのです。
そのため、lesson de ラ・パレットには、度々釜石からの生徒さんがいらしてくださっていて、特別なつながりを感じていましたので、そのお子さんたち、釜石を訪れた時にお目にかかったピアノの先生方がご無事かどうか、恐ろしい映像を見ながらとても気がかりでした。

翌月になってすぐに、ルイサダ先生のFBに、『Tous en scène pour le Japon(全てのステージを日本へ)』というコンサートの情報が出てきました。
ルイサダ先生ご自身の働きかけで、一日に5つのステージ、100人余りのジャンルを超えたアーチストがシャンゼリゼ劇場でチャリティコンサートを行い、その収益を全て、日本の被災者のために送る…という企画でした。

コンサートの日は4月30日。
短い期間で準備されて、コンサートだけではなく、製菓で留学している日本人学生がクッキーを売ったり、盛大なものだったようです。
ルイサダ先生の日本への想いの強さを感じて、ありがたく、嬉しく思いました。

(続く)


『lesson de ラ・パレット スペシャルマスタークラス
ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えて』
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2014年10月21日(火) ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えたマスタークラスを通して私が伝えたいこと(2)

『ルイサダ・マスタークラス』

lesson de ラ・パレットを始めて4年経った2006年には、ラ・パレットにルイサダ先生をお招きして、マスタークラスを行うことができました。

生徒さんは、lesson de ラ・パレットで度々弾いてくれていた二人の生徒さんで、ルイサダ先生も熱心に教えてくださり、聴講の皆さんも喜んでくださって、ラ・パレットは華やかな雰囲気に包まれました。
ですが、音楽的な発展…という所まではいかなかったような気もしました。

きっと、毎年ルイサダ先生をお招きするような事ができればまた違ったのかもしれませんが、招聘元の方針的にも、ラ・パレットの会計的にも、それは難しい事でした。

そうして月日は経ち、2006年のルイサダ先生のマスタークラスを聴講された方がたから、「また機会があればルイサダ先生のレッスンを伺いたいです」という要望をいいただきながら、それはなかなか実現できずにいました。

そして、「どうやったらもっとルイサダ先生のおっしゃることが伝わりやすくなるのか」を考え続けていました。

そんな中、2011年3月11日が訪れました。


(続く)


『lesson de ラ・パレット スペシャルマスタークラス
ジャン=マルク・ルイサダ氏とイザベル・カンピオン女史を迎えて』
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