「R-1ぐらんぷり総集編」@ルミネtheよしもと。
ピン芸人だけのM-1がこのR-1。ちなみにRは落語のRです(結構知らない人が多いらしい)。 本選自体はもう終わってまして、今年の優勝者は浅越ゴエ氏。 M-1で言うところのリターンズみたいな位置付けのライブなのだと思いますけど、サブタイトルに何故か「決勝VS準決勝」と銘打ってあり、MCの千原兄弟のJr.氏が「…そりゃ決勝の勝ちでしょう。いいんですか、こんな負け戦!?」と言ってました(笑)。
出演者は、そのMCの千原兄弟に加えてR-1の決勝・準決勝のメンバーのピン芸人さん16人。 (正確には普段コンビで、大会だけピン扱いという人も交じってますけど) 構成上は全体に三つのブロックに分かれていて、それぞれのブロックごとに最初にMCの出演者紹介→ネタ→再登場してMCとのトークという流れでした。 あとちなみに日テレのズームインスーパーのカメラが入ってました(出演者も全員ピンマイクつき←これはブロードバンド用?)。
以下感想。ちょっと出場順うろ覚えです。
----- ●ヤナギブソン 何故かトップがヤナギブソン氏でした。ボックスの中から、「形容詞」「名詞」のお題をそれぞれ引いて、その文章に対する答えをどんどん答えていくという、なんていうか一人大喜利みたいなもの?? 一人の持ち時間が4分なので、その間でやれるだけやります!ということでいくつか。お題の選択肢が少なめで後半何度か同じ組み合わせを引いてましたけど(笑)、個人的には「遅刻の言い訳」シリーズが好きでした。 「和風の」「遅刻の言い訳」が、「掘りごたつからなかなか出れなくて…」が心に残ってます(笑)。 でもこれトップにやるネタじゃないかも… 登場時客席の一部がキャーキャー声を上げてた(これはプランの三人に共通)ので、Jr.氏が「ファンがいますよ、ほら」と振ってましたが、話を総合するとJr.氏はプラン自体を知らないかプラン人気を知らないかのどちらかみたいでした。声が上がる度に驚いた顔しててそれが面白かった(笑)。
●波田陽区 この人のときも、ハローケイスケ氏やヒロシ氏のときもそうですが、エンタの神様に出てる人が出てくると客席の反応が違う…顕著です。 波田氏は初めて生で見ました。き、着物がボロボロ…思ったよりボロボロ…!裏地が特にひどい。 ネタはエンタのときよりテレビネタ少な目。もっと一般的な題材の、あるあるネタみたいな感じでした。 ルミネに立つのは初めてだそうで、入り口が分からずウロウロしてたそうな。
●ハローケイスケ 名前聞いたとき全然顔が思い浮かばなかったのですが、アンケートの人でした(←ひどい説明)。 エンタのまんまのアンケートのネタを。あれ客席が手を上げるのが正しい鑑賞の仕方なのかな…。 トークのときに、千原靖史氏と同い年(34歳)だと驚かれてました。あと「絡むときもキャラそのままなんですね」と言われたり。
●佐久間一行 結構早い目の出場順だった覚えがあるんですが…この辺でした?? 悪い大臣に地下の牢獄に閉じ込められた王子様が王女様を助ける脱出劇コント…って書くと改めてすごいなこの設定!!大人が考えるコントじゃないよ!(笑) しかし本当に素直に笑いました。あと贔屓目じゃなくてパッと舞台が明るくなったと思う。芸人にはそういう力も必要だよねと感心しました。 コントの背景というか彼の表現力で補えないところを、紙に書いたイラストで説明してくれるんですけど、本当にそう思ってみるとすごく楽しい(笑)。全体的になんじゃこりゃーというほのぼのコントでした。楽しい…。 トークでは、30万円する浄水器の訪問販売に引っかかった話を千原が振ってくれたのですが、ぐだぐだで核心まで辿りつけず(笑)。 「だめだぁ〜!」と笑顔で挫折。
●若いおさむ この人は完全に初見でした。これは…モノマネ?になるのかな。 ガンダムのアムロの格好(とんでもなく手作りなコスチュームですけど。足元段ボールのブーツだし)でずっとアムロの喋り方でモノマネをつないで行く感じ。モノマネって言ってもなんというか、説明しづらいですけど特定のシチュエーション下にある人のモノマネ。 コスチュームにはトーク部分で千原も触れてましたが、「連邦軍から支給されたものですから!!」と言い張ってました(笑)。 青いジャージにサインペンで名前書いてあったけどね、漢字の苗字が…
----- ●ネゴシックス お絵かき歌のネタでした。保父さん役だったのでエプロンつけてた…。 ボケ自体よりやっぱりあの方言交じりの「無理だってー!!」というツッコミのが面白いです。というかボケ自体は結構普通だったんじゃないかと…。 トークでは千原兄弟にいろいろ弄られてました。「もうちょっと喋りましょうよー」と次の人に行こうとしてるのを引き止めたり。
●長州小力 Jr.氏に「これはズルいわ!!」と言われていた(笑)長州力のコスプレをした人の…あれはモノマネ?ダンス?? 最初に「長州力を知ってる方…あ、結構アウェイですね。いいです、アウェイ慣れてますから」という前フリをしてました。 でも男子が凄く笑ってましたよ。 途中からダンスになるんですけど、ものすごく笑顔で動くから誘い笑いが(笑)。あと「100回のスクワットより1回の打ち合わせ」が好きでした。でももう一度見たいかと言われると…うううむ。
●大輪教授 私、本選を全然見てなかったので(←ひどい)知らなかったのですが、粋なりの人じゃないですか!!ものすごくビックリした。 くりくりパーマがかかっていた…ので倍ビックリ。 白衣を着て、年号の語呂合わせの講義をするというネタでした。「知の宝庫、大輪教授です」というのが肩書き? ネタは結構普通だと思うんですけど、ものすごく滑舌がよくて感心しちゃいました。聞きやすい…声も通るし。 トークでは千原に「絡みづらい」と言われてましたが、頑張ってほしいなーと温かく見てしまいました。
●加藤誉子 この方も初見。大阪のNSCの26期を卒業したばかりだそうです。唯一の女性。 確か20代だと仰ってたと思うんですけど、ものすごく老けて見える…。表情がすごく。怖かったです… お友達から紹介してもらった男性と外で逢うときのコントみたいなネタでした。けどナチュラルにこういう人いるよね…という感じで結構いたたまれず。 女性芸人は肝が据わってる印象を身に付けないと、見てる方としてはつらいかも。ピン芸人だったら特に。この方は華奢な方でした。
●ヒロシ ヒロシ氏も登場しただけで客席の反応がありました。得だなー。 ネタは結構これまでやってた感じのもの。SMの質問のネタだけ初めて聞いたかな? 紹介時にJr.氏が「テレビつける度にヒロシが俯いてる」と喜んで(?)ましたが、トークのときはそれを受けて本人が「俯くことしか出来なくて…」と言ってました(笑)。 ブロックの合間にJr.氏が言ってましたが、「長州力とヒロシが小声でコソコソ喋ってて、何を秘密にすることがあんねん!!」と怒ってました(笑)。楽屋、○○病院の待合室みたいな感じで笑えるそうです、画面が…。
----- ●あべこうじ あべこうじ氏もネタをちゃんとやってるのを見るのは初めてだと思うのです…が。 この人のネタが、一番他のお客さんと私の温度差が激しかった。皆すごい笑ってましたが…私、全然どこが面白いのか分かんなかった…。 ショーパブの司会の人みたいな流暢な喋りなんですけど、別に喋ってることは全然面白くないと思う…。 キャラ押しなのかしら??と思って見てたんですけど、それも普通だし。 喋り方というか声の出し方がスマイリー菊地氏に似てるなぁとしか思いませんでした…。本当にどこで笑うの、あれ!? Jr.氏も「ムカつくわ〜」と言ってましたが、その「ムカつき」のセンサーが私には足りないのかなぁ。人が笑ってるのに自分が笑えないと悔しい。損した気分になります…。うわーん。
●鈴木つかさ ザ・プラン9から三人出場してるのですが、個人的にピンでやってるのを見たことないのがこの鈴木氏だけで、何するんだろ?と思って見てたんですけど…あれはモノマネなのか?? 「コミュニケーション講座」という設定で、いろんな場面をモノマネで切り抜けるという技を教えてくれる先生役なのですが。 個人的には、ますだおかだの岡田氏のモノマネ(ほぼ動きのみ)にちょっと驚いた。もしかしてプランのネタにちょいちょい松竹ネタを入ってるのは彼の仕業なの!?
●南野やじ お経の人です。いつもの袈裟姿。途中一行飛ばしてしまい、「間違っちゃった〜!!」と舞台袖に向かって叫んでました。 何故かエンディングはスーツに着替えてましたけど…何故?? 本選時はフリーだったそうなんですが、その後吉本興業所属になったそうです。千原Jr.氏は何故か勝手に彼が大川興業所属だと信じ込んでおり、単独の楽屋にいきなりやってきて「勉強させて戴きます!」と言われたので「大川興業は無理すんなぁ、アタマおかしいのが来た〜」と驚いていたそうな。 しかし吉本所属というのが分かった途端、一転「じゃあ、後輩か!」というムードになったのに吉本の力を見ました…。すごいな。 吉本に所属するメリットはこれですねぇ…
●末高斗夢 末高氏も生で見るのは初めてかも。Mr.ビーン、気持ち悪い。ぐらい似てる…。 ダジャレを現物化するという芸なのでしょうけども、これは…どうするの、これ…という感じでした。見せられても困るよ的な(笑)。 ジャー5つ繋げてあるのとか、作るの大変だったろうなとは思うけどもそれだけですよー!!
●どーよテル いつもの(?)ロバートデニーロのネタ。というか「言っとくけど喋らないぜ」(と紙に書いてある)ということで、一切台詞なしです。 正直デニーロは見飽きたけど(←ひどい)、最後のオースティンパワーズはものすごく似てて驚いた。だってデニーロとマイクマイヤー同士は全然似てないのに!!鼻?鼻がポイントなの?? トークのときに、「顔マネなのに、トリ前って!!」と出演順に不満を漏らしてました(笑)。確かに…。
●浅越ゴエ 優勝者なのでトリです。いつもの「しっくりこないニュース」。 だー、やっぱりスーツが似合いますねぇ。ちゃんとしたスーツだし。時計もなんかいい時計だった。ような。 個人的にはしっくりこないニュースは天気予報の方が好きなのですが、今回はキザな天気予報でした。あれが彼の考えるキザなのか…基本的に語尾に「ベイベー」がついてましたけど(笑)。 トーク時に、「もう何度も聞かれたと思いますけど」とJr.氏から優勝賞金のことを振られ、実は二週間前にやっと振り込まれました!と発表してました。何買うたん?と聞かれて、「FAXを!!」(笑)。 「FAX言うても5万円ぐらいのもんやろ?」と言われて、「いえ、1万9800円でした」。しかもビックカメラのポイント使ったそうです… ちなみにR-1の賞金は手取りで100万円だそうな(M-1は源泉徴収あり)。
○エンディングトーク 全員出てきてエンディング。ピン芸人ばっかりずらっと一列に…。 告知ある人〜、他事務所のライブとでもいいですよ、ということでヒロシ氏が「笑いの金メダル」に出ますという告知を。 ジャリズムと同じ回だそうで、「ジャリズム!!」と反応したJr.氏が、「残念ながら、山下は出てましたか?」という質問してました(笑)。残念ながら出てたそうです(笑)。 あとは、次もまた皆さん頑張って下さいね〜というくだりで、靖ちゃんがゴエ氏に「また来年も出て獲ったらえぇやん!」と薦めてまして、「え?優勝しても出れるんですか?」と戸惑い気味のゴエ氏。どうもR-1は優勝しても再出場出来るみたいです。
----- という感じのライブでした。
一人持ち時間4分ということで…短い!!出演人数減らしてもっと持ち時間を長くして欲しかったです…一人だとつらいのかなー。
ピン芸人だけをこれだけずらっと見ることないので新鮮でしたが、今最前線で活躍している人たち(陣内氏、友近氏、青木氏など)はほとんど出てないワケで、やっぱりちょっとこじんまりとした感じでした。地味でしたね、全体に…。 こうやって見てみると、ピンの人ってキャラやスタイルを過度に作って丁度いいぐらいという感じなんですかねぇ。
本当のピンの人もいれば、普段コンビやグループで活動している人もおり。 ただ、私プラン9好きで楽しみにして行ったんですけど、ヤナギブソン氏と鈴木つかさ氏のはあれ芸として認めていいのかな?と疑問でした。ネタの合間にコーナーでやることじゃないかなぁ…。この人ならでは!というところまでの精度はないと思います。しかしR-1はそういうのもOKなのね。 そういう意味で逆にものすごく成立しているのが波田陽区氏とヒロシ氏で、スタイル作るのって大事なんだなぁと思いました。
個人的には、やっぱり佐久間氏と浅ゴエ氏が面白かったです。 佐久間氏は別のところにも書きましたけど、「お母さーん、こんなの出来たー!」と駆け寄ってくる子供に向けての微笑ましさというか(笑)。彼の笑いの全てがそうではないけど、大部分はそうだと思う(笑)。お城のあんな尖がったところに着地するとかあの年齢で思いつける純粋さが羨ましい… 浅ゴエ氏はもう堂々としたもんで、やっぱり優勝はこの人なんだなぁと(笑)。本選見てないくせに思いました。 ニュースがちゃんと関東向けにアレンジされてましたよ。 |