ゼロの視点
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2009年10月07日(水) フランス人のカツラ事情

 前回の日記に書いたように、《肉》や《毛》などに対する意識が日本人より低そうなフランス人。こういう意識が低いというか、他人にどう思われるか?、というような自意識がないと表現したほうがいいのだと思うことが他にもしばしば。

 たとえば、カツラ・・・・・・・・・・。肌色に黒髪が基本の日本人だと、髪が薄くなるだけでも目立つからかもしれないが、それ以上に完ぺき主義なところも加わって、かつらの質は進歩する一方。それに対し、フランス人のカツラ事情といったら・・・・・・・・・。

 若い頃から、どんどん頭髪が薄くなっていくフランス人たちが多いのだが、最近の男性の場合、スキンヘッドにしてしまう人も多い。それか、かなり短く刈り込んだ髪にして、極力目立たないようにする・・・、といった感じ。髪の毛があるように装う、いわゆる《バーコード》はげな髪型の人は皆無といってもよい。

 栗色の毛や、金髪の場合は、よりはげが目立たないせいか、当事者はそれなりに気にするコトもあるのだろうが、ま、だいたいの人が開き直ってはげと共存しているというのが現実。フランスシスコ・ザビエルのような河童はげの人もたくさん。

 先日参列した教会での葬儀で、ふと自分の前に座っている人の後頭部をボーっと眺めているうちに、河童はげがたくさんいることを発見。その数をかぞえてみたりもしてみた。

 さて何事も相互チェックが厳しい日本。そんな国に生まれ育った私を含める日本人の多くは、ヅラチェックも厳しい。ネット掲示板をみれば、ヅラだと思われる芸能人などというトピックもたくさんあるし、なぜこの人がヅラなのか?、という説得力ある説明もたくさん拝読することができるほど。

 これに対して、水着が透けようと、むだ毛がはみ出していようと《だからどうした!》的な、おフランス人たちがカツラを装着する場合、そのカツラの質の悪さはずさまじく、どこからどうみても、ド○キで購入したカツラセットか?、というほど安っぽそうな感じであることが多い。

 アタマにまったくフィットしてないので、クビ筋からカツラが浮いてるのが遠くからでもわかる。つむじの部分も、いかにもヅラっ、という感じで作り物な感じ100万点。またかぶり方も変なのか、どうもヅラがズレてたりすることもあるから、いただけない・・・・、というか、こっちが気づかないふりするのが大変なのことも多々ある。

 ここまで滑稽ならかぶらなきゃいいのに・・・・、と思うのだが、それでもヅラをアタマにのせるフランス人たち。はげたままの人が大半の中、それでも、なんとかこんな不思議な《被りモノ》と共存することを選ぶ人もそれなりにいたりするのだ。 

 ヅラチェック能力が低いフランス人だからこそ、カツラの技術がアップしなかったのだろうか?。夫の同僚に、私の目からすると、どこからどこまでもヅラでしかないモノを頭部にのせている男性がいた。この同僚と別れた直後に、彼がカツラである可能性が高いことを話すと、激しく驚く夫。そんなことにもまったく気づかない夫に対して、驚く私。

 以後、夫はこの同僚に会うたびに、彼の頭部を意識するようになってしまったらしい。そしてある日、この同僚が息子を連れて会社にやってきた時に、その息子は若いのにすでに禿げていたとのこと。息子だけが禿げで、とーちゃんがモサモサと毛が残っているはずはないと、夫もようやく彼がヅラだと認識したそうだ。

 そんなわけで、私の周りのフランス人には、私の日本人的ヅラチェック癖が伝染しはじめてきている。その中でも、私による特別教育を日夜うけている夫のチェック能力はかなりアップ♪。こんな能力がアップして何のためになるのかわからないが、とにかくヅラ探偵と化してきている。そんな夫だが、彼の後頭部は激しく薄かったえいする・・・・(爆)。

 禿げたアタマをさらす勇気はないが、高額&高品質のカツラを購入する資金がないあなた、フランスで生活してみませんか?。誰も気がつきませんから、ご安心くださいませ。



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