2004年09月21日(火) |
野菜を育てるには、まず土を愛し育てる 子どもを育てるにはまず親を。 |
昨日は朝5時くらいまでせっせとサイトの整理をしていた。 倒れるように眠ったのに、朝8時に目が覚めてしまった。 眠いなぁと思いつつ、もう一度寝ることはできなくて、それでもぽけーっとしてるから仕事をするわけにもいかない。 中途半端な目覚め加減で、岡山で買った梨をかじった。
田舎から、野菜を山ほどもらってきた。キッチンにかごやざるに入って山盛り。 栗になすび、ピーマンや春菊、じゃがいもがごろごろ。 なんだかピカピカしてて、きれいないのちのオーラを放ってる。
今日は「くるり」の気分。 昔の彼がコピーしてくれたCDなので曲のタイトルがわからない。 googleで検索。便利な世界だねぇ 「ばらの花」「ワンダーフォーゲル」だそうで。
好きだ。
ワンダーフォーゲルというのは「渡り鳥」なんだって。 やっと歌詞の意味がなんとなくわかった。2年以上聞いてるCDなのに(笑) くるり 好きな曲は数曲ある。でも「図鑑」を聞くと、なんか鬱入ります
最近はKOH TAO をよく聞いている。 「HOLOS」の原稿は、KOH TAOを聴きながら書いた。 普段は文字を書くときはBGMは流さないのだけれど、「常世」ではずっとKOH TAOを流しているので、「常世」に行くために聴いていた。
常世といえばね、 軽井沢の浅間山のふもとで20年以上に渡り無農薬野菜を作り続けているご夫婦に出会った。
土を育てるところから、野菜作りをはじめる人々。 広大な土地を汚染することなく、愛している人々。 土や微生物や空や風と話しをするであろう人々。
浅間山を真正面に見据えた 見渡す限りの畑 美しい。 トマト、キャベツ、レタス、とうもろこし、ピーマン・・・
はじめは都会から来た女の子扱いをされていたけれど、しばらくはなしているうちに、中身がばれちゃったみたいで(笑) どれもこれも生で楽しそうにかじってみる野生児の私をおかあさんはいつしか気に入ってくれたようだ。
うなるほどにおいしい野菜を山ほどもらって帰った。 「常世」の天女のようなヒーリングアーティストのみなさんとおいしくいただいた。
東京に戻り、ひとりになったとき、お母さんが持たせてくれたトマトをかじった。
涙がでた。
なにがつらかったわけじゃない。 でも、涙が出た。いろんな意味の涙だった。
東京とはいえ、大好きなともだちのすてきなおうちでのことだ。 友だちは出かけてて、私はひとりのびのびと仕事をしていた。 一息つこうとお茶を煎れて、おかあさんのトマトをかじった。
その瞬間に、身体中になにかが広がっていった。 身体だけじゃなく、こころとたましいにも染み入った。
大自然への郷愁と、その中にいれない自分自身?
まだまだ地球に愛を返還できていない私のことが見えたのかもしれない。 もっともっと、私にはやれることがある。 それは可能性でもあるけれど、明確な怠惰だ。
もっともっと。 それを義務じゃなく遊びに変えながら、自然に愛をかえしていきたい。
スーパーで売っている水っぽいトマトとは、ものが違う 鮮やかな赤が視覚を刺激し、口に入れると粘膜から愛がしみこみ、のどを通って身体中に信号を送っていく。
最上のサプリですよ そのトマトをそう表現した人もいた。 自閉症の子どもがひとくちたべて「おいしい」としゃべったという話しもある。
それは、こころがカタチになったもの。 手間と暇と愛情が、赤く実ったものだ。
それを身体に取り込み、さらに昇華させられるくらいの、やさしい強さを持ちつづけたい。
その畑は、浅間の噴火でとてつもない被害を受けている。 何千万円という想像できないほどの被害だ。 噴火の翌朝「落ち込んだ顔を見られたくないから」というお母さんの言葉をわざと聞かずに畑を訪ねた。 おかあさんは「来てくれたの」といって、いろんな話しをしてくれた。
「自然には、勝てないよ。 でも、いのちがあるから。 生きてるから。
どんなことがあったとしても、お父さんとふたりこの土と生きていける」
意味のないことなんて、絶対にない。 端からいうのは、簡単なことかもしれないけれど、それでも。
これだけ大地を愛している人を、自然が無意味に傷つけるはずがない。 私がこのタイミングでお母さんに出会ったことも、私がいる間に噴火が起こったことも いろんなことのすべてを受け入れて学びながら、一緒に歩いていきたいと思った。
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ひとはいのちを育み いのちを身体にとりいれることによって そのいのちとひとつになることができる
食べたもので、身体はつくられる その身体によって、たくさんのいのちと循環をしてゆく
野菜を育てるために、まず土を愛し育て、そして種を蒔く こころを育てるのもおなじ。
生まれてくる前にこころに蒔いた種 それを芽吹かせ 根や葉を伸ばし 花咲かせるために 人は生きてゆく
こころの種が発芽できるように 土壌を豊かにし 水を蓄え 風とあそぶ
花が咲き 果樹が実り やがて種が大地へと落とされる
希望の光の種を ひとは生まれる前からこころの中に持っている
発芽することなく生を終えてしまう種もある。 彼らは再び、発芽するために、この惑星にやってくる。
種はいまも、こころの中で、芽を出す準備をしている。 想い出すだけでいい。 それだけで、根と芽はふきはじめる。
想い出し、芽吹いたならば すべてを流れにまかせ、自然とともにあればいい
自然の流れのその中に すべてをゆだねること その学びを身につけることで すべては育ってゆくのだから
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