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2004年07月14日(水) |
UFJいじめもいい加減にして、国の700兆円の借金はどうするのですか?小泉さん。 |
◆記事1:UFJ、三菱東京と統合へ
経営立て直しを迫られている大手銀行グループのUFJグループは14日、三菱東京フィナンシャル・グループに対し、経営統合を申し入れることを決めた。不良債権比率が8・5%と4大銀行グループで突出して高いUFJは、単独の生き残りが困難と判断した。UFJ信託の住友信託銀行への売却は、白紙撤回する意向を住友信託に伝えた。経営統合が実現すれば、総資産は約190兆円と、みずほフィナンシャルグループを上回る世界最大の銀行グループが誕生、日本の4大銀行グループは3つに再編される。
◆記事2:(6/18)検査忌避など4項目、UFJに改善命令・金融庁発表
金融庁は18日、UFJホールディングスとUFJ銀行に対し、同庁の検査を通じて貸出先に関する資料を組織的に隠ぺいしていたなどとして、検査への対応など4項目で業務改善命令を発動した。7月下旬までにそれぞれの改善計画を作るよう求め、四半期ごとに進み具合を点検する。銀行に4つの改善命令が同時に出るのは初めてで、異例の重い行政処分。2004年3月期に大幅赤字を計上したUFJは経営の健全化に加え、信頼回復も急務となる。
◆記事3:(7/3)UFJ筆頭株主のモナコ投資会社、株保有率引き下げ
UFJホールディングスの筆頭株主であるモナコの民間投資会社、ソブリン・アセット・マネジメントが2日、UFJ株の発行済み株式数の保有比率を5.11%から3.92%に低下させたことが明らかになった。UFJが今後、増資に踏み切ると1株あたりの価値が希薄化するため、ソブリンは増資に先立ちUFJ株を売却し利益を確定したとみられる。
◆記事4:(7/7)プロミス、UFJと提携解消交渉へ
消費者金融大手のプロミスはUFJ銀行との提携を見直す方向で交渉に入る。両社は消費者金融会社「モビット」を共同出資で運営しており、プロミスは近く、モビットの共同出資関係の解消についてUFJに交渉を申し入れる。プロミスは6月に三井住友フィナンシャルグループの出資を受け入れることで合意、UFJとの提携見直しが必要と判断した。ただ、UFJ銀の親会社であるUFJホールディングスは7日、「モビットは重要な戦略会社で、UFJ側から資本関係を見直すつもりはない」との見解を示しており、交渉は難航が必至だ。
◆コメント:金融庁に睨まれて、行き場を失ったUFJ
記事1は、今日のトップニュースだから、皆さんご存じだろう。
何故、UFJが東京三菱に身売りしなければならなくなったのか?その事情が記事2〜4に(これだけではないけれども)載っている訳です。
UFJは何故このような決断をせざるを得なくなったか?
非常に単純化して云えば、金融庁の検査で散々いじめられたからである。
確かに商売も他のメガバンクに比べると下手なのだが、金融庁の検査の際に資料の一部を隠した、というのが、お役人さんの逆鱗に触れたのですね。金融庁は、刑事告訴も考えるなんていうものだから、真っ青だ。そしてそれが引き金になって、6月18日に一度に4つも業務改善命令を出された。それが記事2だ。
日本の銀行には昔から、大蔵省(現在の財務省)や日銀が検査に入っているのだが、こんなのは前代未聞。もう、死刑宣告みたいなものだ。4つの項目について、7月20日までに経営健全化計画を提出しろ、という。具体的には、不良債権を減らす方法、収益(儲け)をもっと出す方法、中小企業向け融資を増やす方法などを、1ヶ月で考えろ、と云われたわけである。無理に決まっている。
記事3は、UFJの筆頭株主が、成り行きを見て、株を売りに出した。あまりUFJの株を持っていると危ないと思われてしまった。それが、他の投資家にも影響する。UFJの株価はますますさがる。という悪循環に陥った。
記事4はなんと提携先のサラ金にまで、見放されたということで、失礼だが、相当、惨めである。プロミスはUFJはやめて三井住友銀行と提携することに決めた。
◆銀行いじめは大衆ウケする、「小泉改革」のシンボルマーク
小泉さんは、内閣総理大臣になった時、自分では低迷する景気を、どうしたらいいか解らなかった。この人は、何も知らない人だ。
そこで、竹中さんを登用し、銀行を締め付けて、無理矢理不良債権を減らした。結果多くの会社がつぶれたが、小泉さんはそんなことはどうでもよい。「銀行の不良債権を減らし、景気拡大への端緒を作った」とアピールできる。改革の中でも一番解りやすい。「不良債権額」という数字を見せればよいのだから。
政治家は狡猾だ。小泉首相は経済そのもののことは、多分全く解っていないが、一般国民が、給料の高い銀行員に反感を抱いており、銀行が叩かれれば喜ぶことを知っているのである。
参院選で敗北はしたが、改革を進めているということをとりあえず世間にアピールしないといけない。竹中金融相は、13日、わざわざ「UFJには、しっかりとした業務改善計画を提出してもらいたい」と、とどめを刺すような発言をしていた。なんだか、あまりにもUFJいじめが激しいな、と私は思っていた。そうしたら今日の大ニュースである。
◆民間の改革は進行しているが、財政はさっぱりじゃないか。
兎に角、竹中大臣がハッパをかけて、せっせと4大メガバンクをいじめた結果、殆どの銀行の不良債権は減り、収益は改善し、自己資本比率も高まった。
しかし、国の金庫番は何をしているのであろう。国の借金は700兆円。人間はあまりにも大きい数量は実感が沸かないので、あまり騒ぎにならないが、クーデターが起きてもおかしくないぐらいの、もう日本はおしまいだというぐらいの超、超、超弩級の大借金を抱えている。これは、ひとえに内閣総理大臣の責任である。
しかし、参院選の最中、自民党の人間で、この700兆をどうやって返済するのか。財源と返済計画を示した人を、私は知らない。
これだけUFJいじめをするなら、国の財政も何とかしろよ。小泉さん。500万円以上もボーナス受け取っていたけどさ。率先垂範する気が無いのだよね?貴方は。
伊藤忠商事の丹羽社長なんか、業績が低迷した会社を建て直すという難事業に成功した人だが、社長に就任してから1年半、無給で働いていたのですよ。そして、社長の送迎車も廃止。天下の伊藤忠商事の社長が電車通勤していたのですよ。
「聖域無き構造改革」というのは口先ばかり。小泉首相本人は聖域なのだ。「人生いろいろ」発言もその現れ。指導者として失格だ。
2003年07月14日(月) 「人命救助で中学1年の兄と小学校5年の妹に感謝状 埼玉」世の中、捨てたものじゃないよ。