不良妻 - 2002年05月20日(月) 僕の勤務先の社員に、きわめつけの「不良妻」がいる。 入社して20年近いので、年齢は四十路間近。 だが、 顔はむかしの秋吉久美子ふう(!)。 体は小池栄子ばり(!!)。 結婚して15年近くになるが、子供ぎらいとかで子無し。 亭主はわりと大手のマスコミ関係。 このひとの不倫歴がまた、華々しい。 基本的に、「いい男としかつきあわない」。 その顔とナイスバディだからして、言い寄るオトコにはことかかないわけだが、見てくれのいいオトコしか、つまみ食いの対象にしない。 だから、ときどき、我こそはと思う図々しいヤツが口説きにかかって、見事玉砕したりしている。 ほぼ確実と思われる情報だけでも、最低5人は会社の男を「食って」いる。 ひとりは、現在50代なかばの、取締役H氏。 アメリカの二枚目俳優、ケーリー・グラントにちょい似の、元ラガーマン。 それから、現在40代後半、童顔でさわやか系、ナイスミドルを絵に書いたような、(でも実は相当好き者の)W課長。 40代前半のJ君。ヒゲなどたくわえて、いかにも女好きな感じの、やり手社員。 彼女より、少し年下のD君。ちょっと線が細く、母性本能をくすぐるタイプ。 でも、女には目がない。 そして、一番最近では、僕とかつて職場が同じだった先輩、Kさんも。 彼は50才を過ぎたのに、いまだに20代と変わらぬシャープな顔立ち、スリムな体型を保っていて、英語に堪能、女性にはものすごくモテる。 そんな彼も、彼女の「毒牙」にかかってしまった! なぜ彼と付き合っているのが発覚したかというと… ある日、部内の残業が長引いて、うちのデブ部長が「メシでもごちそうしよう」ということで、会社の近所の寿司屋へ三、四人連れ立って食べにいった。 すでにその不良妻は残業を早めに片付け、退社していたのだが、そのうち、 「○○さんは寿司好きだったから、呼んだらくるかも」 みたいなことを言うやつがいて、ためしに彼女のケイタイにかけたら、会社の近くにまだいて、案の定、 「え、お寿司? 行く行く」 という反応が返ってきたという。 で、約十分後、なんとKさんを同伴してあらわれたのだった。 彼女とKさんは同じ社員とはいえ、仕事上の接点は「まったく」ない。 要するに女好きなKさんが、見事彼女にひっかかった。そういうこと。 しばらく彼女とKさんはその席に加わって、寿司を食べていたが、会がお開きになると、Kさんは、 「じゃあ、これから彼女と飲みます」 みたいなことを平気でのたまって、ふたり夜の巷に消えていったのだった。 何たる大胆さ! 残った者たちは口をアングリさせて、顔を見合わせたのはいうまでもない。 さらに彼女、毎週通っているイタリア語学校の講師ともよろしくやっているようで、デスクで仕事をしていても、よくケイタイにそのイタリア男性からかかってきて、イタリア語で(!)会話している。 これも、間違いなく「食ってるな」と、聞き耳をダンボのように立てる周囲。 よくまあ、まわりにこれだけ気取られても、平気で不倫三昧できるわいな。 もちろん、僕を含めて誰ひとり、「現場」を見たわけではない。 が、あのバディの持ち主を口説く以上、その男性連中(皆、名うてのスケコマシ揃いである)が、食事だけ、お酒だけのレベルで我慢するわけがない。 ま、魚心あれば水心、オトコとオンナ、なるようになるってことで…。 きょうも実は、マメ男のイタ公からの電話を受けている。 デートの約束でもしているようだ(詳しくはイタリア語だからわからんが)。 こんな行状の日々、亭主はご存じなのか。 知っていながら、黙認なのかね〜。 あるいは、亭主も浮気しまくりの「おたがいさま夫婦」なのか。 みんなにこれだけ知れわたっているのに、まったくもって「はばかる」ということを知らぬ彼女。 きっと、頭の中は、見事に空洞なんだろーなー。 ... 敵に塩を送る(バカ)(後) - 2002年05月19日(日) さて、あるパーティで出席者中一番可愛い女性、Fさんと運良く知り合いになれたのはいいが、お人良しな性格が災いして、最初っから「競争相手」が出現してしまった僕。 その後彼女とはどうなったか。 翌週の土曜、僕はFさんと新宿でデートをした。 観た映画は当時ヒット中の「風の谷のナウシカ」と「名探偵ホームズ」。 実はこれ、彼女のリクエストで、彼女はすでに一回見ていたという。 テーマの重い「ナウシカ」よりも、軽く明るいノリの「ホームズ」をお好みのようでしたが。 考えてみれば、社会人になってから、忙しいこともあって、OLの女性と、休日の昼間デートしたことはほとんどなかった(!)ので、なんだかやたら新鮮な気分だったのを覚えている。 Fさんはかなりシャイなほうなので、ほとんど自分からはしゃべらない。 結局、僕のほうがほとんどしゃべりっぱなしで、たまに彼女に尋ねると、少しだけ答えが返って来るという感じ。 まあ、それでも、見た目が可愛いので、僕もけっこう幸せな気分。 (オトコって、単純なものだな!) その後も、週に一回くらいのペースで、週末デートをした。 もちろん、いたって清い交際。(せいぜい、手をつなぐ程度。) まだアニメを観て喜んでいるタイプの子だから、そういうものでしょ? 当時僕は、平日が大変いそがしかった。 まず定時に仕事が終わらないどころか、たいてい10時、11時くらいまでかかるので、とても平日のデートはムリ。 そこで、会えない平日はなんとか電話で彼女の声を聞きたい。 かといって、職場で残業している最中に彼女に電話していたのでは、周囲の連中のヒンシュクをかうに決まっている。 そこで、僕がどうしたかというと、ちょっと休憩にお茶でも買うふりをしてフロアを出て、会議室のあるフロアまで行く。 使っていない会議室を見つけて、そこから外線で電話をかけたのである。 ところが、これが「話し中」であることが実に多い。 「ツーツー」という音にがっくりしてまた部屋に戻る、そういうパターンが多かった。 当然、彼女が話している相手は、「あの男」だと考えるべきなんだろう。クソ!! 一時間後、もう一度かけてみても、まだ話し中だったときなどは、ホント、強烈なジェラシーを感じてしまったものだ。 それが、一日だけでなく、翌日も、翌々日もだったときは、気が狂いそうになった。 それでも、まあ、最初の一ヶ月半ほどは、週一でコンスタントに会えていたからよかった。 が、そのうち仕事が異常に忙しくなってくる。 土日さえ時間が取れないような状況。 しかたなく、一ヶ月後の日取りで会う約束をしておいたのだが…。 直前にもう一度確認を取ろうと、電話をかけたら。 「この間、約束しておいた○日、会えるよね」 一瞬、間が入る。 「……その日、だめなんです」 「えっ…?」 「約束が入っているんです」 「って、どうして? ちゃんと約束したじゃない」 「だめなんです。もう●●さんとは会えないんです」 「そ、そんな…」 ガチャッ。 敗れました、僕。 一度だけ顔を見たことがある、「敵」に。 そのライバルは、かなり早いうちにFさんを「おとした」のだろう。 フタマタをかけ続けることに耐えられない性格のFさんは、僕を「切り捨てざる」をえなかった、ということか。 後日、A編集長に、ライバルがどういう男性か聞く機会があったのだが、 「某民放テレビキー局の営業」をやっている とのことだった。 さすが、マスコミ関係のオトコは、手が早い。 完敗、である。 と、いうことで、今回の教訓。 「どんなに“楽勝”そうに見えるようなヤツが恋敵であっても、気を抜いてはならない」 獅子はたとえ、鼠一匹を捕まえるときでも、全力を出すそうだしね。(この項了) ... 敵に塩を送る(バカ)(中) - 2002年05月16日(木) さて、パーティでは一番かわいい感じのFさんと偶然即席カップルとなり、上きげんの僕であったが、もちろん、そのパーティでは、即席カップルの相手としか話をしていけないわけではなかった。 別のひととも話をかわして、一番気に入った相手にアタック(死語)するのでもかまわなかった。 しかし、僕としては、会場を見渡した限り、彼女以上にタイプな子がいなかったこともあり、ほかの女性に声をかける気がまったく起きなかった。 もし、仮にこの場で彼女から離れてしまうと(電話番号等は聞いておくにしても)、別の男性が彼女に猛烈な攻撃をかけるかも知れない… などとセコいことを考えていた僕であった。 今から考えると、実になさけない話だが。 ということで、しばらく、Fさんのことをひとりじめしておったのだわ。 ところが、パーティも半ばを過ぎたころ。 バンケット・ルームの隣りにもうひと部屋確保されていた、談話室のようなところの椅子に座って、ふたりはくつろいでいた。 僕は、もう、他の女性はどうでもいいから、Fさんを連れ出して、他の場所でゆっくりと話をしたいなあと思っていた。 ところが、こちらに歩み寄ってくるひとりの男性がいた。 年のころは僕(当時)とほぼ同じく、20代のなかばを過ぎたあたりか。 背丈は僕より少し高く、顔立ちは、メタルフレームの、いわゆるサラリーマン眼鏡をかけていてごく平凡。 不細工でもないが、ハンサムでもない、やや下ぶくれ系。 僕はネイビーブレザーを着ていたが、彼は土曜だというのに、なんの変哲もない、中年男性がよく着ているような、ジミなブルーグレイのスーツ姿。 いかにも、お洒落とかに無縁な雰囲気の男性だ。 一瞬、彼が誰か、思い出した。 彼は、最初の待ち時間のあいだに、さっそくFさんに声をかけて会話を始めていた男性であった。 「おう、やるのう」 と思ってはいたが、その後すぐカップリングが始まり、彼もFさんと離れ離れにならざるをえなかったから、僕は気にもとめていなかったのである。 どうも、このままだと、僕がFさんを手放しそうにない、つまり連絡先を聞き出すこともできそうにないので、じれてやってきたようだった。 彼は、単刀直入に、こういった。 「さしつかえなければ、お連れのかたとお話をさせてもらえませんか?」 もちろん、僕とではない(笑)、Fさんと話がしたいという意味だ。 一瞬、気持ちが動揺した。 いくつかの思念が頭の中をかけめぐった。 「こんな野郎、まともに相手にする必要なんかねえよ。 『後にしてください』とかなんとかいって、この場はごまかして、すぐに彼女と一緒にフケたほうがいいのじゃないかよー。 でないと、あいつとこれからずっと競り合わなきゃなんねーぜ」 と、僕の中の悪魔がささやく。 「そりゃ、まずいだろっての。このパーティは自由に声をかけるのが許されているんだから、それを阻止する資格なんて、キミにはないだろ。 彼女にだって、選択の自由があるしな。」 と、僕の中の天使が反論する。(以上0.5秒) 結局、 「ここで相手をあざむくようなケチくさい真似をしたら、彼女は僕にマイナス点をつけるだろう。 そうしたら、むこうの男性のほうに彼女の気持ちがかたむいてしまうかも知れない。 ここは正々堂々と自由競争するしかない」 そう、思った。 「いいですよ」 僕はこころよく、彼女との会話権を彼に譲った。 ただし、 「後でまた彼女と話がしたいので、それだけよろしく」 と釘を差すのは、忘れずに。 それを聞いた彼は、彼女と長話するのはあきらめてくれたようで、ひとまず彼女に電話番号を聞くなどして、あっさりとその場は引き上げてくれた。 その後僕は、これ以上長居は無用とばかり、まだ終わっていないパーティ会場をあとにして、彼女と喫茶店に行き、いろいろと話をしたのはいうまでもない。 Fさんは僕より2才下。山陰地方にある某県の出身。 大阪にある短大を卒業後、某大手証券会社に就職、現在は都内の支店で事務系OLをやっているという。 住まいは山手線の内側の北東部。アパートにひとり住まいである。 さっそく、来週末の土曜、新宿で映画を観ようという約束をとりつけた。 ここまでは、さきほどのライバルに一歩先行。 しかし、そんなことは大したアドバンテージではない。 ここからが、彼女をめぐっての「ガチンコ勝負」となるのだが、それはまた次回にて。 ... 敵に塩を送る(バカ)(前) - 2002年05月14日(火) 敵に塩を送る(バカ)、それは僕のことである。 今から20年近く前の話。 結婚相手を探すのがテーマという雑誌があって、たまたまその編集長(女性)と、仕事がらみで知り合うチャンスがあった。 そのA編集長から、 「今度、パーティをうちで開くので、参加してみませんか? いい子と知り合えるかもしれませんので」 とお誘いを受けた。 パーティといっても、ま、のちに一般化する、お見合いパーティ、ねるとんパーティといったところ。 適齢期の男女を集めて、知り合わせようという魂胆みえみえ(笑)の企画であった。 当時僕は、ある女性と交際したいと思いながらも、なかなかうまくいっていかなかったので、それもいいかなと軽い気持ちでOKした。 場所は皇居のお堀端にある、結婚式場としても知られる某ホテルのバンケット・ルーム。 そこに、男女各50人、計100人くらいが、週末、集まった。 (当然、こういう企画は男女の人数を合わせないとお話にならない。) 開会宣言の前に10分から15分ほど待ち時間があり、気の早いヤツはもう、ちょっといい感じの異性を見つけたら、近づいていって、話を始めたりしていた。 僕はそれを「やるもんだのう」と思って見ていただけだったが。 司会者の女性(プロのアナウンサー風)が開会を宣し、パーティが始まった。 まずは、各自番号札をあらかじめもらっていたのだが、同じ番号の異性と、即席カップルになることになった。 これでたまたま組むことになった女性が、先ほど会場を見渡した中でも、ちょっと目立っていた、なかなか可愛い顔立ちの子、Fさんだった。 タイプとしては、女優の神保美喜さんと渡辺満里奈さんを足して二で割った感じ。 「ラッキー!!」と内心ほくそえむ僕。 その即席カップル単位にカードが渡され、ビンゴ・ゲームが始まる。 公開された一等賞品は、なんと、ウェディング・ドレス!! その場にいた女性たちの目の色が変わる。 やはり、なんだかんだいっても、女性の皆さんにとって、ウェディング・ドレスは、冷静にながめることの出来ない対象のようだった。 さて、僕らチームのビンゴ・カード、かなり早いうちから、どんどん穴が開いていく。 ひとつ、ふたつ、みっつ。 おう、リーチ一番乗りだ!! 僕と組んだ彼女も、すっかり興奮気味。顔も上気している。 まるで、このまま、逃げ切りパターンでゴールイン!! …かに思えた。 しかし、物事はそう最後まですんなりとはいかない。 リーチの状態のまま、パタッと動きが止まった。 一回、二回、三回。 見送りの状態がずっと続く。そのうちリーチ組が何組にもふくれあがった。 結局、別のチームが一等賞品をゲット。 そのチームの女性の、まあ、嬉しそうだったこと! 興奮のあまり、 「わたし、今結婚します!(誰とだ?)」 と口走っておったくらい(笑)。 僕らチームは残念ながら、一等は取れなかったが、それでも三等賞品は獲得。 それとともに、僕とFさんは、わずかな時間のあいだに、強い連帯感を持てるようになった。 なんだか、このゲームで即席カップルの大半は、一気に打ち解けたような感じだった。 さすが、結婚ネタ専門の雑誌が企画したパーティ、出場者の心理をよく読んでいるな、と感心したものだ。 さて、僕とFさんの即席カップルは、その後どうなるのか? 長くなるので、続きはまた次回で。 (このテーマは「引き」で参ります)。 ... 異文化コミュニケーション - 2002年05月12日(日) 先日俳優の森本レオさんが、三十才以上年下の女性と同居生活していることについて釈明会見をしたときに使った(正しくは「異文化交流」だったかもしれないが)ということで、一躍流行語となりつつある(笑)この言葉、実は僕も先日、身をもって体験してきた。 その日、僕と同僚のG君は、東京のイースト・サイド(いいかえれば川向こう)で飲んだのだが、二軒目はどこへ行こうかと思案した末、当初の浅草という予定を変更して、より華やかな上野広小路の方へと進路を取ったのである。 あの界隈なら、若い女のコの大勢いるキャバクラの類いもあるだろう、ということで。 当然、広小路から湯島へと向かう道筋には、それこそお客の数より多いんじゃないの?といいたくなるくらい、「客引き」がたむろしていて、歩行もままならないくらいだった。 客引きは男性もいれば、女性、つまりそのお店につとめているホステスもいた。 それらをおおかたは「また今度ね」とかわしつつ、でもしっかりと物色しつつ、僕と同僚はすたすたと前へ進んで行く。 通りも半ばを過ぎたあたりで、ひとりのエキゾチックな顔立ちの、わりとすらっとした体つきの女性に声をかけられ、G君の足取りが少し遅くなった。 「ひとり一時間4千円で、飲んでいきません?」 彼女のややたどたどしい話しぶりから察するに、間違いなく、日本人ではないようであった。 見た目からはフィリピン人あたりではないかと思われたのだが、彼女は「うちはみな中国人、それも昼間は学生ね」という。 同僚は「学生なら、ちゃんと知的な会話が出来るんだろうな。もし違ったら、俺、暴れちゃうからな」などと、たわいもないヨタを飛ばしているが、なんだか、まんざらでもなさそう。 かくして、僕たちは小さな雑居ビルの4階にある、これまたこじんまりしたバーへ案内された。 店のキャパはボックス席、カウンター席を合わせてせいぜい15〜16人という程度。 内装はふつうのバー、スナックのたぐい。 ホステスは6人くらいだったかな。ハコが小さいわりには、結構いる。 先客のタイプはいろいろ。 あきらかに日本人でなく、女のコたちと「同郷」とおぼしき顔立ちの、ラフな格好をした肉体労働者風もいれば、ネクタイを締めた日本人サラリーマンもいる。 二、三人の組もいれば、ひとりで来ているのもいる。 で、そのうちに八割以上の席がうまるくらい、混んでくるようになった。 僕たちをキャッチしてきた子は「ナツミです」と名乗った。ここでは、ホステスはみな、日本風の名前を名乗っているということだ。 もうひとりついたコは、髪型がアップで、顔立ちもどこかちょっと年増っぽい雰囲気だった。 彼女は「カオリ」と名乗った。 「キミがママなの?」と聞いたが、そうではなく、ホステスのひとりに過ぎないという。 いわゆるママはおらず、カウンターの中にいて、いろいろとつまみをこしらえたり、勘定をしたりする、あまり愛想のよくない30才くらいの女性が、この店を仕切っているようだった。 彼女だけ、日本人かも知れないな、と思った。 女のコは、さっきナツミが言ったように、本当に日本に留学のためにやってきたコがほとんどのようだった。 昼間はきちんと学校に通っているというだけに、皆、結構、日本語がしゃべれる。 英語、ヘタするとそれもダメで母国語しかろくにしゃべれないような、ルーマニアやチェコ出身の女性がいるパブやバーとはえらい違いだ。 コトバの問題で感じるストレスが、全然違うのである。 あと、ルーマニアなどの東欧系の女性との大きな違いは、中国系の女性たちはあくまでも「大学に通って、知識を得る」ことが第一目的であり、学費・生活費等のためにこういったアルバイトをするようなのだが、東欧系の女性は「東京でひと稼ぎしたお金を、故国に持って帰る」ということが最大の目的のようなのである。 間違っても、日本人の男性と交際して、結婚できたらいいな、などと思ってはいない。 だから、真剣に日本語を覚えようとする女性は、まずいない。 貧乏国の出身とはいえやはり、白人としてのプライドがある彼女たち、けっして日本人の男性を、憧れの目で見ることはない。 たいていの場合、お国に恋人がいるということもあるが。 が、中国系の彼女たちは、わが国の文化水準の高さに憧れて来日したのと同様、わが国の男性にもそれなりの興味はある。 一応目標は、日本で学問をおさめて帰国、故国でエリートとして活躍するということにあるにせよ、日本男性に見そめられて結婚、この国で生活を続けるということにも、同じ東アジアの隣国ということも手伝って、さほど抵抗はないようである。 途中で僕のとなりのホステスが、カオリから、黒いロングのチャイナドレスを着た、ユリという、23、4才くらいの女の子に変わった。 彼女は僕の顔を一目見るなり、「お客さん、前に会ったことあるぅ〜」とか言い出す。 もちろん、そんな記憶は僕にはない。 「え〜、どこで? この店? ここ来たの初めてだよ〜」 というが、「絶対、ある」とか言うのである。 これは彼女たちが客に取り入るための「常套手段」なのか? それとも、僕みたいな顔の客が、この界隈には多いのか? はたまた、僕は本当に以前酔っ払って、この店にやってきたことがあるのか。 よーわからん。 それはいいとして、このユリという子、結構僕になつくのである。 かなり丸顔で、美人というよりは可愛い系。 女優の内山理名を、うんと色白にして、うんと丸っこくした感じだ。 彼女は首都圏にある、福祉系の某私立大に昼間は通っているとか。 「片道二時間もかかるの」 みたいなことを言う。 で、そのうち、 「わたし、あなたみたいなお客さん、好き」 みたいなことを言い出す。 「でも、誰にでもそんなこといわない。好きなひとでないと」 とも。 まあ、人間、相手が誰であれ、なつかれて悪い気はしない。 僕はいわゆる「さわり魔」ではないつもりだが。肩に手をまわすくらいのスキンシップは自然とするようになった。 話を聞くに、彼女はひととおり、日本語がしゃべれるようだが、それでも、日本人とじかに深いコミュニケーションをすることは、少しコワイとも言う。 やはり、異邦人ゆえの孤独感か。 「だから、PCに向かっているのが好き。チャットとか結構やるよ」 なんて、意外な話も聞くことができた。 そのうち同僚のG君は、僕らがよろしくやっているように見たのか、「先に帰るね」と消えていった。 それから、一時間弱、彼女としゃべったり、あまり歌いたい気分ではなかったが、カラオケで一曲歌わされたりして過ごした。 「ダンスしない?」と言われたが、それだけは最後まで受けなかったのだが。 さて、最後に携帯のメールアドレス入りの名刺をもらい、店を後にした。 「店出たら、すぐに捨てるなんてしないでね」 なんて、言われて。 で、本日の感想。 日本の女性と比較すると、中国人の彼女たちは自分をずっとストレートに表現しているし、サービス精神も旺盛のように思う。 ユリが僕に対して「お客さん、好き」なんて言ったのは、まあ、酒場でのお客に対する、お約束のリップサービスだといえなくもない。 が、日本のパブやスナックやキャバクラ等にいる、日本人のホステスは、そういうサービスすらしない。 もしそういうことを言って、さほど好きでもない男性からストーキングされたらイヤだから、ということかも知れないが、じゃあ本当に好きな相手には言葉にしてはっきり言うかというと、そうでもないように思う。 日本女性の多くは、恋愛でことを自分に有利に運ぶために、本当は好きであっても、それをストレートにいわないという習慣が、しっかりと身についてしまったのではないだろうか。 さらに言えば、男性のほうもまたしかり。 日本人の恋愛が、いまだに「君の名は」みたいな、まだるっこしい腹の探り合いみたいな恋愛になりがちなのはそのためであろう。 これはいいことなのかどうか。 相手に「好き」といわせておいて、自分の意思表示は出来るだけ保留するなんて、姑息なやりかたのような気がしてならない。 そういう意味で、日本人は、まだまだ大人の恋愛が出来ない、いびつなメンタリティの持ち主が多いのではないかと思う。 この問題の根っこは、やはり、教育にあるんだろうな。 やはり、根は深いようだ。 ... おかん - 2002年05月11日(土) このタイトルを見た瞬間笑ったアナタ、ダウンタウンがお好きですね(笑)。 「まーくん」とくれば、当然「おかん」がツキモノなわけだが、うちの母親ははっきりいって、松っちゃんほどにも美人ではない(笑)。 彼女は今年70才になるのだが、誰に似ているかというと、僕自身は「宜保愛子」に似ておるなーと常日頃思っていた。 特にあの奥目なところとか、頬骨やしわの感じとか。 ある日、妻に「母は宜保サンに似てるよな」といったら、妻、 「そうかしら。宜保愛子というよりは…」 「宜保愛子というよりは…?」 「菅井きんに似ていると思うけど」 ガチョーン!! もちろん、この話、母本人のいる前でしたわけではないので。念のため。 菅井きんに似ているといわれて、後日母の顔をよく見たら、結構似ていた(爆)。 「エンピツ」の隣り組、よくその日記を拝読しているMさんのお母さまは、「山口淑子(李香蘭)」に似ておられるそうだが、いいよなーそういう美人女優に似ているひとが母親で。 菅井きんサンに一番似ているんじゃ、ちょっとヒトには自慢できんわ(笑)。 余談だけど、今や害のないオバハン役でもっぱら知られる菅井きんサンも、昔は「体当たり演技」で知られた女優さんだったという。 ホンマかいなと思っていたら、ある日ビデオで見た黒澤明監督作品「天国と地獄」に、なんと「ヤク中の娼婦」役で出演していたので、ビックラこいたもんね。 閑話休題(それはさておき)、 母を「菅井きん」と喝破した、妻自身の母親はどうかといえば、今はかなり(ン十キロ)の余分な体重がその身についたとはいえ、昔は「美人」と呼ばれたのであろうハデな顔立ち。 さらに太った富士真奈美というか、太りまくった市田ひろみというか。 富士真奈美も、お姫様女優とかをしていた頃は、今の櫻井淳子そっくりの美形だったから、お年を召された現在も、結構キレイだと思う。 いーなー、元美人は。「元」とはいえ、美人のはしくれだから。 そう思って、親の家で昔のアルバムとか見ていると、母の20代前半の頃の写真とかが出てきた。 (当然ヒイキ目で見ての物言いだが)母もけっこう、捨てたものではない。 ちょっと(ほんのちょっとだよ)、ミポリンに(中井でなくご本家中山だよ)、似てさえいる。 うーむ20才そこそこだっただけに、番茶も出花であったのかいな。 でも、ミポリンがあと40年後に菅井きんと化す、それはありえんだろーな。 やはり、ちょっと「ツリ目」な感じが似ているだけでは、ミポリン似と言っちゃマズいか。 ということで、「○○に似ている」なんて表現は、特にキレイな芸能人に似ているという場合、そーとー主観的なものだといえる。 以上、キレイな母親を持つことの出来なかった、悲しい息子の繰り言でありました。オソマツ! ... オンナのきらいなオトコ(後編) - 2002年05月10日(金) さて、このシリーズの最終回。今日も「女性の嫌いな男性」について考えてみる。 三、女性なら結局、誰でもいい男性 世の中には、女性をあれこれ選り好みする男性が多い一方で、意外に多いのが、この手の男性だったりする。 女性なら誰でもよくて、それも「簡単に釣れる」女性ならなおのことケッコウという考え方の男性。 要するに、恋愛に関しては極度に「自己中」で「ズボラ」な男性。 自分から相手に「合わせる」ということはまずなく、ドデーンと座りっぱなしで、手を伸ばしたところにいる女性を口説く、そういうタイプ。 以前にも書いた、デブのU部長がいい例で、「イージー・ゴーイング」を絵に描いたような性格の男性。 口説くのに手間ヒマかかる女性よりは、すぐに落とせる女性をよしとするような、ローボール・ヒッター。 ブスでもなんでも、とりあえず「やれりゃいい」のである。 こういう男性は女性を「容姿」とか「プロポーション」とかの細かいことでフルイにかけたりしないので、一見、彼らは女性にとって、ありがたい存在のようにも思える。 が、果たしてそうだろうか。 女性なら誰でもいいということは、実は「誰とでも浮気をする」ということにもつながる。 独身男性なら、平気でフタマタ、ミマタかけるだろう。 彼らは、「いつひとりの女性に逃げられても大丈夫なように、二重三重に保険をかけておくのさ」なんて言い訳をしながら、「全方位外交」を続けるのだ。 既婚者の場合なら、何度バレようが懲りずに浮気を繰り返す。 奥さんが妊娠しているときに、「自分の(夜の)相手をしてくれない」という理由だけで、平気でよその女性とセックスしてしまうのは、たいていこの手合い。 もともと、相手は「誰でもいい」のだから、しごく当然のことなのである。 こういう困った性分のオトコに限って、見た目とかはそう悪くなかったりするから、じつに始末が悪い。 これまで上げて来た、「ケチな男性」や「理屈っぽい男性」は、深く付き合ってみなくてもすぐ正体がわかるので、付き合う前に「ノーサンキュー」といわれてしまう、つまりモテないのだが、この三番目のタイプは、付き合ってみないことにはその正体はわからない。 そして、この三番目のタイプこそが、女性の一番の「敵」だ。 前の2タイプなんて、「慣れ」さえすればどうってことはない。 が、このタイプに「慣れる」なんてことはムリ。 ましてや、彼らを「矯正」しようなどということは、到底不可能。 彼らが不誠実な行動を無反省に繰り返すのを、あきらめて見て見ぬフリをするか、それとも断固切り捨てるか。 そのどちらかしかない。 僕が見るに、多くの女性は、なかなかこの手の男性と「別れたい」と思っても、簡単に切り捨てられないのではないかな。 いったん付き合いを始めてしまい月日が経つと、情がうつるだろうし、つまらない男性だと腹を立てて別れてしまうと、そんなつまらない男性を選んでしまった自分の「人を見る目の無さ」と向き合わねばならず、辛くなるからだ。 だから、ずるずると関係を続けてしまったりする。 この手のオトコにひっかかりたくなかったら、きちんと付き合い始める前に、よくよく相手のことを冷静な目で観察する、そういう心構えが必要、ということ。 それが出来れば、恋愛検定一級合格間違いなしです(笑)。(シリーズ了) さて、ちょっとへヴィーなネタが続き過ぎたかも知れないので、次回はもう少し、お気楽なネタで書いてみることにしよう。 ...
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