心地よい音だけを聴いていたい
田園の風は心地いい汗ですっかり湿っても
ふと 香るのにいつも 何処かとさがす金木犀
雨は上がっても黒い雲の夕暮れ影のように歩く
傘の中の見えない向こう側の風
雨ばかり眠るあいだ聴いている
風が簾をゆらしているのを聴きながらまどろんでいた