思うところあって...銀の

 

 

読んだ - 2008年05月27日(火)

山本精一さん著の「ゆん」をようやく読んだ。
購入して1ヶ月以上経って。

去年は月に10冊くらいは本を読んでいたのに
(意味もなく軽く自慢。ってか自慢でもないか?)
今年に入ってからはまだ4冊くらいしか読んでいない。
極端だ。
ま、そんだけ去年が暇だったってことだ。

話を戻して、その「ゆん」の中で、
王道の音楽を馬鹿にしていた山本さんの友人が
「クラプトンがわかった」と興奮して深夜に電話を
かけてきた話があったのだけど、
そこで山本さんが「(音楽のことを)分かるとか、
解るとか言ってる時点でダメだ」と語っている言葉に
激しく共感。

ある人が作った音楽、鳴らした音楽を、
自分が楽しいと思うかどうかってことだけだと思う。

「自分はハイセンスでアーティスト肌で、
 他人が作った美を理解できる」
という態度はとても恥ずかしいことだと思う。

単純に好きなら堪能すれば良いだけだと思う。
「自分だけの何か(経験とか核となる部分)に共鳴する」
っていう意味での“理解”なら分かるけど。
上から目線の批評なんてクソくらえと思うんだけど、
どうでしょう?


半年ほど前、とあるライブに言った時、そのライブを
観に来ていた客同士の会話が聞こえてきて
凄く不快になったことがあった。
お洒落でアングラに精通していそうな女が、
「ブルーハーブのやってることは凄いと思うよ」
と言ってたのだ。
伝わるかな、この居丈高なニュアンス。
したり顔で、ブルーハーブのことは、考えてることも
やってることもやりたいことも全部分かってます、
みたいな感じがムカついた。
「おまえはブルーハーブの先輩か!」
とつっこみたかった。
いや、仮に本当に先輩で、その女自身も名の知れた
アーティストだとしても、言うべき言葉じゃないし、
その人が表現者なら言わない言葉だと思う。

「ブルーハーブは凄いな〜。好き〜!」
で、いいやん。と私は思う。


これは私の偏見だけど、えてして「精通していそうな」人
というのはくせものだと思う。
場にしっくり馴染んで物知り顔になっている人の中には、
情報を得ることが快感で、その場に自分の居場所を
作ることに重きを置いているのかな?って人をよく見かける。
でも、そういう人は表現者じゃないし、
安定した位置から眺めているだけなので、
人を批評する立場じゃないと思う。

だから、私は人の表現を批評しない。
批評していいのは、自分自身も批評される立場に居て
命がけで表現している人だけだと思う。

そして、私が尊敬して、好きだなーと思うのは、たいがい
自分が関わっている領域でもパンピーみたいな目で
ものごとを見て、どこに行ってもストレンジャーな人たちだ。

圧倒的に普通で、圧倒的に普通じゃない人たちが好きだ。


お、今日はものすごく熱い。



...




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

 Home