ほんとはね、何もしたくないんだ。 ただゆるりと、生かされていたいだけなんだ。
ほんとはね、高い地位がほしいんだ。 誰よりも努力して、みんなに誇りに思ってほしいんだ。 そこに自分の確固たる意志はない。
ずっと、大切なのは自分の気持ちだとおもってきた。 周りにどう思われようと、 自分の意志というのが崇高なもので、同時に当たり前にあたしを動かすものだって。
なのにいつの間にか人の目にどう映るかが2番目に大切なものになっていて 1番は、いかに苦しい思いをしないかになっていた。
生きたいんじゃなくて、生かされたいと 誰も信じないのに誰かに寄生しなきゃ生きたくないと こんな女を殺したくなる。 でも死にたくはないという醜い抵抗。
終われば、解放されるのだろうか。 終われば、その悦びさえ感じられないというのに。
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