日記、掲示板のいずれかのキリ番を踏まれた方で
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past will
居るわけが無いのに、私は本人かと思ってしまって 彼の姿を無意識に追ってしまっていた。
それは高校の友人の結婚式で 新郎の友人として招かれている一人だった。 確かに別人であるはずなのに、表情、仕草が似ていた。 似ている、という言葉を越えて、 私の中では「まさか、ね」というレベルまできていた。
だけど、話しかけることなど出来るはずもなく ただただ気になって・目で追って、別れた。
別人だったんだ。 そうに決まっているのに、家に帰ってからも ずっとひっかかってしまっていて 新婦の友人へ改めてお祝いのメールをした中に、 ついその彼の名を尋ねる内容を盛り込んでしまっていた。
・・・今思うと、アホだな、と自分でも思う。
当然、彼女からの返事のメールに 私が期待していた名前があるはずもなく、 心配するだけ無駄の「全くの別人」ではあったのだけど、 結婚式、懇談会と一緒に居たあの時間の間は どこかで本人なのかも知れない、などという妄想が拭えなかったのは事実。 ・・・それぐらい、似ていた。
顔はもちろん、背格好、小さめの手、ちょっと高目の声、雰囲気・・・ 確かに若干暗い会場だってことを差し引いても、似ていた。
先輩に。
こんなところで会うはずは無いのに。
友人らと、重ねて「あれからかなり時間経ったよね」なんて もうすぐ30近い自分たちをグチっていたくせに、 まだ「10年前の私」が心の中にいることに驚き、呆れた。
そして繰り返し、思う。 「『好きだった人』もいつまでも特別なんだ」と。 そう・・・「好きだった人」。
そうだよね、私?
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