浪奴社員の呟く
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持得る幸も不幸もそれらを駆逐してしまえるだけの才者が在れば、それに及ばぬ手立てもない。違うんよ、『生きる』の中に『暮らす』を補集してしまおうなんて、それこそが現実を語る理想論者なんやろ。それなら純粋主義に真当な分離を望むべきなんちゃうんか?
それがな、責任の在り処がな、不確かなんよ。みんなそうなんよ。そうやから、憎み許して前を見据える力が漲るんやろ。ワシはな、原泉をそこに求めたくはないんよ。それは、それならば、容易い。幾名の女に抱かれて慰めてもらうもいいだろう、荒廃へと向かう西欧の古都に埋もれるもいいだろう、墨色より漆黒の雲が覆い隠す海へと投げ出すもいいだろう、でもな、それならば容易い。ワシの見据える場所は、其処やない。
そんな誂えの死場所を貰えるくらいやったら、別に今を苦しむ必要も何処にも無い。これは理想やない、真理、やで。詰り、ワシがワシを殺すことはあってはならんのよ。云ったやろ、「死にたいなんぞ思ったことは一度も無い」
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