2006年11月25日(土) |
7月24日通りのクリスマス |
今回は映画ネタ。観てきたのは「7月24日通りのクリスマス」 (註:音出ます) この映画を一言で言うと、「少女マンガテイストの、いいクリスマス 映画」である。
クリスマスの時期に見たくなる、クリスマス映画ってジャンルがあると 思うんだよね。 ちょっと現実離れした話でも、「It's Christmas!」の一言で許せてしまう というか、心がほっこりする映画。
「ラブアクチュアリー」だとか、あとはダイハードの1とか2とか。 (特に2のラストの、警官が違反キップを「いいか、今日はクリス マスだ」の一言で破って捨てて、そこにクリスマスソングが、かぶ さる感じとか) この時期は、そういう映画があると、つい見てしまうのである。
この映画は、邦画としては珍しく、そういうクリスマスらしい映画に なっていると思う。
で、少女マンガテイストとは何か、というと、少女マンガ的な表現が 上手いなあ、と思うのだ。 よく、少女マンガにはカケアミ表現とか、コマの中に花が咲いていたり するじゃないですか。 この映画では、そういうのをCGで上手く表現していて。
物語も、中谷美紀が演じる、眼鏡をかけて髪がボサボサで、少女マンガ の主人公に憧れる、あまりパッとしない今で言うところの腐女子?な 女性が、学生時代から憧れていた、大沢たかお演じる照明デザイナーと 恋に落ちるという、少女マンガにありがちな映画。 監督も映画版の電車男の人らしい。
だけど、じゃあ、ベタな展開で終わるのか、と思うと現代の恋愛事情も ちゃんと加味されていて。 この辺TVドラマでも好きな作品の多い、脚本家の金子ありさの力量が 発揮されている感じで。
でね、この映画のいいところは、中谷美紀の憧れる、大沢たかおの役が 単なる白馬の王子様じゃない、って所だと思う。 この映画の中のキーワードに、「相手のことをちゃんと見てるか」という 台詞があって。 そうそう、そうなんだよ、と映画を見ながらうなずいていました。
主人公たちの周りを取り巻く人たちも、YOU、佐藤隆太をはじめとして みんな期待を裏切らないというか、クリスマス映画らしい感じで。 大沢たかおも、初めて映画で見てて、格好いいなあと思いました。
でも、この映画でやっぱり一番光っていたのは、主演の中谷美紀だと 思う。 最初の、もろネガティブで、パッとしないところから、段々と外見も 変わっていくんだけど、彼女が恋をしていく中で、足どりが軽やかに なっていって、しかもそこにCGがかぶさる辺りも上手いなあ、と思う し。
途中でインサートされる、彼女の妄想の中のポルトガル、リスボンの 街の風景も、物語にうまく動きを与えていると思います。 クリスマス・ソングもうまくはまっていて、クリスマス時期になると 観たくなる映画だと思います。
|