デイドリーム ビリーバー
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2003年06月29日(日) |
携帯事件その1 疑惑の写真 |
日記を書いていない間に色々なことがありました。
いつも長文の私だけど、 それでも、今回のことについては、一日分にまとめる自信が、ありません。 書きはじめの、今の時点で、すでに。
そういうわけで、前後編か、何回連載かはわかりませんが 気長に書いてやろうと思います。
ただ、どうせまた、たまにしか書かないので もう、最初に書いちゃいますね。 顛末。
単純な話です。よくきく話。 しかも、他人のそういう話を聞くにつけ 「ばっかじゃないの」と、思っていたし、 まさか私が、そんなふうになるなんて思いもしなかったので 私にとっては、稀に見る大事件だったわけです。
ええとですね。
「彼の携帯を見てしまって、そこで疑惑が発生し、 心が荒れ狂ったあげく、濡れ衣だったってことがわかり 今は仲良しに戻りました」っていう展開です。
ああ、しょうもない。 これだけ書いたら、これ以上に詳しく書く必要あるのか?
いや、必要ならある。 だって、どこかに書き留めておかないと、私、簡単に忘れちゃいそうだし。
こんなに、たまに書く日記でも、書いていて良かったって思うのは 彼と微妙な関係だった頃や、付き合い始めた頃のことを 知らないうちに、大分忘れてしまっていることに、最近、気付くから。
絶対忘れないって思っていた、初めてのときの、彼のキスの順番とか 書いておけばよかった!…いや、これは書けないけど。
昔、母に、父との馴れ初めをきいたとき 「そんなこと忘れたわよ」なんて言っていて 照れかな、とも思ったんだけど 詳しくきいてみると、本当に、記憶があやふやになっているみたいで
私は、そういうの、覚えていたいなあって、思ったんだ。
彼との時間が始まってから、私は、たくさんの新しい感情を知った。 思い出すだけで、にやけたり 好きな気持ちだけで、泣けたり メールの着信音に、みっともないぐらいの格好で飛びついたり
本当に、心の底から、この人が欲しい、と ただ欲しい、と、思ったこともあった。
こんなに嫉妬したのも、彼が初めてだから やっぱりもったいないから、書いちゃおうと思います。
事件は 彼と、彼の友人との食事に、誘われたところから、はじまりました。
彼とその友人は、高校時代からの仲。いろいろあって外国に移住した人で 向こうで結婚もして、今はもうハーフの2児のパパです。 その友人が、帰国するというので、久しぶりに会うことになった。
会うのが、私とのデートの予定だったから デートは早めに切り上げて、ゆっくり会っておいでよって言ったら 「何言ってんねん、宙ちゃんも行くねんで」 と言われて、嬉しいやら、緊張するやら。
だって、私、彼の友人に紹介されたことって、一度もないんですよ。 街中で偶然会ってっていうのはあったけど、そういうのではなくて 改めてっていうのははじめて。
正直、 「前の彼女は、紹介されていたのかなあ」 「だから、すぐに私に切り替わったっていうのが、ちょっと気まずいのかなあ」 なんて、思ったこともありました。
正解は、 「彼は、友人としょっちゅう遊ぶタイプではない。 だから、前の彼女もほとんど紹介されていない」だったんだけど。 もちろん彼談なので、真偽のほどはわかりませんが。
でもつきあう前 私達との飲み会には、顔を出してたじゃん。そう言うと 「宙ちゃんがおったからやろ」とか、うまいこと言っていたけど
嘘つけ、あの時は彼女とラブラブだったくせに。 彼女と旅行行って、飲み会休んだりしてたくせに。 とか、いろいろ思うんだけど、言っても始まらないので、 結局、彼の両頬を、思いっきりつねって 「嘘つきめー。調子いいこと言ってー。」と怒っておきました。
彼は、頬をおさえて、涙目で「ほんまやのにー」って言っていたけど 知りません。彼は口がうまいので。
まあ、あの飲み会は、本当に、なぜか例外だったらしく 彼は、本来は そんな時間と金があるなら、彼女と遊びたいという人、なんだとか。
彼女としては嬉しい限りだけど その座に8年もいた、前の彼女のことを考え始めると 喜んでもいられません、いや、でも、そこは喜んどこう、私。 とかいう、葛藤の毎日なわけです。
ていうか、また話、ずれましたね。 携帯事件の話をすすめましょう。
その日は、友達の奥さんと子供も一緒なので お酒抜きの、食事会になりました。 お店に、先に着いた私達は、彼のカメラ付携帯で、 写真をとりあいっこして、遊んで待っていたわけです。 個室なので、周りも気にならないし。
そういえば、この時、彼に軽くチュッってされて、嬉しかった。 今まですっかり忘れていたけど。
そうそう、これを聞くのは、忘れませんでした。 「友達とは、何年ぶり?」 「うーん。前に来た時は会えへんかったし、俺が○○(国)に行った時やから…。 うわ!十年ぶりや!もうそんなに経つんかー」 感慨深げな彼は、そっちのけで 私は実は、心の中で「セーフ」って、胸をなでおろしていました。
十年って、前の彼女とつきあう前のことです。 ということは、前の彼女とは会っていないということです。 気にすることは、ないんだろうけど やっぱり、前の彼女を知っている人と、いない人というのでは 心の準備が違ってくるので。
そのうちお店の方が「電話です」って呼びにきて。 どうやら彼の友人が、似た名前の、違う駅に行ってしまったらしく、 車で迎えに行った方が早いからって、彼が行くことになったんです。 今日はすいているし、ゆっくりして下さいって、お店の人が言ってくれたので 彼が「人質に置いて行きます」とかふざけた事を言って 私は、部屋で留守番。
しばらくして、気付いたのです。
写真を撮ったきり、開いたままで、テーブルに置かれた携帯が、 彼のだってことに。
そして、そのかわりに、閉じて置いていた、彼とおそろいの私の携帯が なくなっていました。 彼のと、すりかわっていました。
私はこの時、見てやろう、とは全く考えませんでした。 今まで、何度か考えたことはあるけど(彼がホテルで寝てしまった時) 結局一度も、見ていませんでした。 (彼が、女の子からのメールを、見せてくれることはあったけど。 ほら、やきもちやけーって。意味不明)
例えば、見て、なんにもなかったら。 安心より前に そういう汚い心で行動した自分を、恥ずかしく思うような気がしたし。
メールって、文字数が少ないから たいした事ないメールでも、ものすごい妄想が膨らむだろうと思ったし。
例えばそこに、浮気の証拠があったとして。 不安から携帯を見てしまう時点で、私自身が負けてるっていうか。 そんな心持ちでいる時点で、浮気される私にも、非があるっていうか。 うまく言えないけど、そんなふうにも思ったし。
しょうもない浮気をするような人なら、傷ついて、別れて、 次の、真の恋を探してまた旅を続けるまでだ、とか。
それが浮気じゃなくて、本気の、心変わりなら それこそ、辛くても、きっと私は諦めなくちゃいけないのだろうし。
そういうのは何も、携帯を盗み見して、知ることじゃない。 彼の口や態度から知りたいし。 結局、私が携帯を見たいと思うのは 自分が傷つきたくないっていう、自分だけを守ろうとする心からきてるだけで
なんて、ぐるぐる考えて。 結局、携帯を見るっていうことに、意味を見出せず 心の中で決着もついたので これからも見ることはないだろうと、余裕で思っていました。この日までは。
だから、この時も。 「あーあ。間違っちゃって」と、閉じてあげようと、手にとっただけで 見る気はまったくなかったんです。
開いたままのその携帯画面は、写真の一覧でした。 上の方に、さっきまでの、私たちの写真があり 思わず、自分の映りを確認したくなって、画面を見たら
その一覧の下の方に 知らない女の人の写真があったんです。
ガーン。
私の妄想はここからスタートです。さあどこまで膨らむのか。
ということで、続きます。
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