自立日記
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2004年09月14日(火) |
ふと思った、恐ろしいこと。 |
ふと思ったことがある。 N子のこと。
N子と最後に会ったのは、もう7ヶ月も前のことか。 あの時、別れる時にスガッたから、N子は俺を軽蔑した。 そしてその後、俺が携帯メールをしたら、翌日、 「冷たくした自分が最低だった」と謝ってきた。
それが最後なのだが、 なぜあの時、ああも冷たかったのかを考えてみた。 例えば。 例えばだが、俺がホテルに誘おうとしていたと思ったのではないか。 N子はあの日、友達と会う約束があるから、早く帰らないとと強調していた。 今考えると、ミエミエで御決まりだ。 夜遅くまで一緒に居るのが怖いからだ。 一度も振り返らずに行ってしまったのも合点がいく。
そして俺のメールで、俺が下心がなかったことを知って、 自分を責めた。 これなら全て解る。
今思えば、N子は、 一度彼氏にした男と友達みたいに連絡を取っているという。 N子は身近な人間のアドバイスに影響されるから、 そういう身構えをしておけ、と事前に言われていたのかもしれない。
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それにしても恐ろしいのは、 俺が最後にメールを出さなければ、 俺はN子にずっと、軽蔑されたままの男でいたことだ。 誤解されたまま、N子の記憶から俺という存在は薄まっていったのだろう。
そしてそれは、どうあがいても自分では動かせない運命のようなもので、 例えば俺がその日、N子が必要以上に距離を置くのにピンと来て、 「下心はないよ」なんて言ったところで信用してもらえない。 余計怪しまれるだけだ。
俺はN子の中で、今まで作り上げてきたものを全て壊すように、 下らない人間だと烙印を押されていたかもしれない。 別れていてよかった、などと安心さえされていたかもしれなかった。
女は過去に整理をつけるために、 別れた男の価値を下げるために、会いに来るのかもしれない。 恐ろしい生き物だ。 俺は、恐ろしい……恐ろしい……
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