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■ 火原っちvs土浦くんss5 《タイトルは未定》
↓↓↓↓↓ 第5回 ↓↓↓↓↓
気がついてしまったらもうどうしようもなかった。 香穂ちゃんに確かめるのが怖い・・・ でもこのままの気持ちでは明日から今まで通り彼女と接することは出来ないだろう。
どうしよう・・・どうしたら・・・??
出口のない思考の迷路をぐるぐると彷徨っていると、突然背後のドアをノックする音がして心臓が飛び出そうになった。 (もしかして、香穂ちゃんか土浦が俺を追いかけて来たのかな?ヤバイ!今のままじゃ会えないよっ) 慌てて立ち上がると練習室を見回した。 しかし隠れられそうな場所はどこにもなくて、わたわたしているうちにドアが開けられてしまった。
が、ひょっこり顔を出したのは、香穂ちゃんでも予想していた誰でもなくオケ部の後輩だった。
「失礼しまーす。っと、やっと見つけましたよ火原先輩!よかったぁ〜、先輩がいないと練習進まないんですよ。早く来てください」
あ、そうだ。今日は練習の日だったんだ。 すとんと肩の力が抜けて自分が緊張していたんだと思った。 このままここにいたってどうしようもないし、俺はのろのろとトランペットを持ち上げると(あんなに夢中になって走ったのにちゃんと持って来てて驚いたりしたけど)呼びに来てくれた後輩と一緒に練習に行くために練習室を後にした。
「よく俺がいるって分かったね」 「だって、あの練習室は今日予約が入ってなかったのにドアがしまってましたし。何をされていたんですか?」 「あ、えぇっとね、ちょっと練習前の精神統一・・・とか」 「そんなのもっと早くして練習には遅れないようにしてくださいよ」 「あはは、そうだよね。ごめんごめん」 何気ない会話を交わしながら音楽室へ向かう廊下を歩く。 頭の中は香穂ちゃんのことでいっぱいなのに、こうして普通に会話している自分をどこか遠くで不思議に思いながら。 そして廊下の突き当たりにある音楽室の前まで来て、そのドアを開こうとしたそのとき・・・
「和樹先輩っ!!」 背後から香穂ちゃんが俺を呼ぶ声がした。 思わず振り返るとそこにはたった今階段を昇ってきたらしく肩で息をしながらこちらを見ている香穂ちゃんと、そして土浦の姿があった。
「香穂ちゃん・・・」 俺は返答に困って、逃げるように音楽室に入ろうとした。
「和樹先輩、待って!いかないでっ!!」 香穂ちゃんの必死な呼びかけが胸に刺さる。やっぱり彼女を好きな俺には逆らう術はなかった。 心配そうに俺を見る後輩に先に練習に戻ってもらうと、深呼吸をしてから2人の方に向き直る。
俺、これから最終宣告を受けるんだろうか・・・
今の状況と似たような1シーンが昔見たドラマにあったよなぁ、なんてぼんやり考えながら顔を上げて香穂ちゃんを見た。
「えっ・・・」 そこに立っていた香穂ちゃんは今にも泣きそうな顔をしているではないか。 「どうしたの!?」 思わず1歩近づこうとした俺を彼女の次の言葉が遮った。
「先輩、そこから聞いてくださいますか??」
↑↑↑↑↑ To be continued ↑↑↑↑↑
話も終わりに近づいてきましたねっ そろそろタイトルを考えないとなぁ・・・(苦笑)
2004年08月13日(金)
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