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■ ラブ・アクチュアリー
空港が好きでよく用もないのに出かけていった。羽田で一日中飛行機が飛び立つのをみていたりした。 時間があったのだな。きっと途方もなく時間があったんだ。
実際に利用したことがある空港を思い出してみた(海外編) バラハス、ヒースロー、オルリー、シャルル・ド・ゴール、香港、フランクフルト、エルプラット、デンパサル、モスクワ。 思い出したら全部ちゃんと覚えている。空港の様子も色も空気もそれぞれ覚えているのだ。びっくり。 トランジットしただけの通路もタイルや公衆電話に貼ってあった広告の図柄まで覚えていたりする。 海外の飛行場は世界中のいろんな人間が居て興味深い。泣いたり笑ったり無表情だったり不安そうだったり。ドラマみたい。 そこに自分のそのときの心情も加わるからよく覚えているのだろう。 スペインから帰ってきたときに成田で恋人(現夫)と抱き合った私もはたから見たらありがちなドラマっぽかったかもしれない。
それでやっと本題。ラブアクチュアリーを観た。 お友達のJ子さんが貸してくれたので。
いやぁ、よかった。よかった。食わず嫌い観ず嫌いですませなくてよかったわ。(ラブコメだと思ってたし) 有名無名様々な俳優人が出演して、夫婦・恋人・親子・兄弟・男同士、様々な愛がオムニバス形式で綴られている映画。 どのエピソード、どの俳優にも見せ場があって、それは小さな短い何気ないシーンだったりするのだけれど、それがエッセンスになっていて映画を濃くしている。
全てがハッピーエンドでないところもよろしい。
友達の奥さんを好きになった男性とか、病気の弟のために恋がだめだった姉とか、切ない。 だけど潔くてすがすがしい。 少年のひたむきな恋(だけどかなり熱い)が可愛らしくて心温まり、「なんじゃこりゃ?」と思わず言っちゃうようなハッピーエンドに笑い、ちっとも飽きない。
音楽がまたよくて、上手いなぁと思う。 最愛の妻の葬儀で「彼女の遺言なので・・・」とベイシティローラーズの「バイ・バイ・ベイビー」がながれるの。可笑しいけど悲しいの。 この可笑しいけど悲しい気持ちは【ブリジットジョーンズの日記】の時感じた気持ちだ。この監督が脚本だったのね。そしてヒュー・グラント繋がり。 彼は相変わらず甘かった。頭悪そうな首相役だったけど、一人部屋で踊るダンスがあほらしくて最高だった。
さっと思い出しても9つくらいの愛が描かれていて微妙に繋がっていたりするのも見所。 それからちょいと出てくるびっくりゲストとかね。 ミスター・ビーンは相変わらずねちっこくて独特の笑いをもってきてくれる。久々にみたクラウディア・シェファーはすごく野暮ったくてびっくりした。 アンジェリーナ・ジョリーの元旦那も腹黒アメリカ大統領役がはまっていて最高。 この人、【チョコレート】の人なのにイメージは「悪」。
それでなんで空港の話を最初に書いたかというと、 映画の冒頭と終わりにロンドンのヒースロー空港の場面が出てくるのだ。様々な年代やカラーや関係の人たちが抱き合う空港のシーンが。 そして、 「9・11の犠牲者が最後に残した言葉は憎しみや復讐の言葉ではなく愛を伝える言葉でした。」というナレーションが入る。 それだけで泣けてしまった。単純だけど。 だって、やっぱり、
愛だろ。愛。
世界中、愛はどこで叫んでもいいと思うが、 人を幸せにするのはやっぱり人なんだろうな。 と強く思った映画だった。
2004年11月09日(火)
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