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■ 身体について思うこと。
久々にモーリス・ベジャールの自伝をパラパラとめくってみた。もう何度読んだことか。 蛍光ペンで引いた線が変色していてずいぶん時間が経ったんだなぁと思う。
身体の中心を意識しろ。 みぞおちを中心に両腕両足首目口を動かして表現しろ。 バランスだ。バランスが大切だ。
お臍のちょっと下の丹田に意識を集中して行う呼吸法(臍下丹田呼吸法)とか、ここを鍛えてバランスを保つ舞踏とか、 その辺り(みぞおちはちょっと上だけどね)が大事なのは知っていたけど、本当に意識すると身体が揺らがないのだ。 電車に乗ってるときにやってみるとわかる。だらーんと立っていると電車の揺れにすぐにふらつく。 でも中心を意識して立つと吊り革をつかまらなくても大丈夫。 コレを知るとピリエット(回転)がぐんと早く切れがよくなった。
私は身体能力っていうか、身体感覚はには敏感な方だと思う。 肩甲骨をズボンの後ろのポケットに入れるようにとか、 お尻の穴を引き締めて臍を引き上げるとか、 腕は肩からではなくて背中から生えているとか、 言われたらすぐにピンとくる。だから出来るかどうかは別としてそうする努力はできた。
でも、どうもバランス感覚とか腰の据え方が致命的で踊りを踊っているときには苦労したのだ。一線をなかなか越えられなかった原因はここにあると今も思っている。頭でわかっても身体ができないんじゃ意味がない。
本のご紹介。 『自然体のつくり方―レスポンスする身体へ』 斎藤 孝
ベストセラー『声に出して読みたい日本語』の著者の本です。
【自然体=身体の重心においても、心や精神の方向性においても、寄りかからないゆとりをもった構え】
自然体は意識してつくろう。というもの。その技を身につければ身体はもっと生きてくる。 そのためにできるちょっとした方法も載っていて面白い。臍下丹田呼吸法も。
妹をおぶって授業を受ける女の子の写真が載っている。 おぶり上手におぶられ上手。 腰でちゃんとおぶっている。紐一本で。背負われた妹を横にいる少年があやす。女の子と先生、妹と少年。写真のなかに二つのコミュニケーションが写っている。 身体がコミュニケーションしている!
そういえば姑の郁さんが、今どきのおぶい紐が上手く使えないと嘆いていた。孫をおぶるときに「昔のおぶい紐が一番だわ。」と言っていた。
確かに今は人間工学に基づいた優秀な育児用品がたくさんあって、抱っこ紐も赤ちゃんの股関節のことを考えて作られている。 でも非常に複雑。説明書みないとどれがどこのバンドかわからないくらい。
郁さんは紐一本でささっと孫をおぶる。紐を胸でバッテン交差してオッパイボーンとなってもかまわずキュッと腰で紐を結べばほら赤ちゃん大喜び! そんな光景も何度も見た。 改良されていくのはもちろんすばらしいことだけれど、頭で考えるよりも身体が教えてくれるという見事なお手本だった。
私も次男Kが赤ちゃんだった頃はKをおんぶして前に長男Rを乗せて自転車に乗っていたな。 あれも一種のバランス物じゃないか?それに傘をさしたりしたら曲芸だもの(危ないからしないけど)
ということで、方耳のために更に失ったバランス感覚を非常にとりもどしたい今日この頃。
以前のようなレッスンは考えていないけれど、 家で子供たちと一緒にするストレッチなんてとても楽しいので続けていきたい(でも最後にはいつも「飛行機やって〜」で終わるのは何故?:笑)し、 時間がなかったのと嵌まりそうで怖かった(笑)ヨーガもやりたい。 この変化はなんだろうかと何日か考えていたけど、そうか、ちょっとだけ力が抜けたんだ。
肚をすえる。身体の芯を強くする。身体でコミュニケーションをとる。
目標は高くしておこう。えへへ。
だって、もう、「こうやって生きて行きたい」と思うくらいのテーマであり目標なのだ。
2004年11月11日(木)
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