コンクリートの匂いがする螺旋階段を 飛ぶように駆け降りる
肺は最大限にあえぎ酸素を足に送り続ける 過呼吸の為に視界にはノイズが走る
手摺に手を掛け 体躯を引き寄せると同時に跳ね 重力に身を投げ出す
絡みそうになる足を 意識的に動かし 常に支配下におく
響く着地 耳鳴る呼気 弾ぜる鼓動
目は遥か下ただ一点に
じきに感覚は無くなり 意識はゆっくり回りながら 下へ誘われるよう落ちていく
下へ下へ 回ってるのは自分か壁かわからずに
勢いの無くなったコマが倒れる瞬間のように ゆっくりな時間の中で落ちていく
言葉の確立
思考の言語化
思考は止まらない
言語化して固定するのに意味があるのか?
思考の具体化
もし流れを固定化したのなら それは思考と呼べるのか
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