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■■ 難しいけど、簡単なこと。
2005年02月09日(水)
「ペイ・フォワード」という映画がある。ちょうど転職したときだったから、5年前頃の映画だったと思う。「もし君たちが世界を変えたいと思ったら、なにをする?」という社会科の先生の問いかけに、主人公の男の子が出した答えは、『ペイ・フォワード』。人から恩を受けたら、その人に返すのではなくて誰かほかの、三人の人にその恩を渡す。だから、「ペイ・バック」ではなくて「ペイ・フォワード」ということだ。それをみんなが実践したら、世界は変わり、良い世の中になるはずだ。
それってただのねずみ講でしょ、とか、世の中そんなに甘くないよ、とか言われて日本での評判はあまり良くなかったけれど、私はとても良い映画だと思ったし、単純に感動した。近頃、仇の「ペイ・フォワード」がよく見られる。会社が倒産して就職先が見つからず、むしゃくしゃするからと言って、通りすがりの人に切りつけたりする。旦那に相手にされなくて、むしゃくしゃするからと言って、子供を虐待したりする。憎しみのような負の感情は、その相手や第三者に向けるのに努力は要らないが、恩を返したり「ペイ・フォワード」するのはその人の志や勇気が必要だ。言うのは簡単だが、実現させるのは難しい。
(だからこんな世の中になってきてしまっているのかもしれない。)
最近、私はたくさんの人に助けられて生かしてもらっているんだと感じる。助けてくれるのは親戚だったり、友達だったり、ご近所だったり、通りすがりの人だったり。何で私なんかにこんなに親切にしてくれるんだろうって思う。先日、色々親切にしてもらった近所のおばさんに「いつかご恩返しさせてください。」って言ったら、「恩は返すもんじゃないんだよ。だれか他の人にしてあげればいいんだよ。私もそうしているだけなんだから。」と言われて、この映画を思い出した。無償で誰かに(必要な)何かをすることは、簡単なようで難しい。でも、思いさえあれば実は簡単にできることかもしれない。たいしたことはできないかもしれないけれど、せめて生かされている間は私も誰かに何かしたいって、強く思った。
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