夏祭り。縁日。懐かしい響き。小さい頃、近くのお寺の境内で開かれる縁日が楽しみで、母からもらったお小遣いを握り締めて友達と出かけた。いつも静かなお寺の参道が縁日になるとテキ屋でいっぱいになる。声の枯れたちょっと怖そうなおじさんたちが、べっこう飴や綿菓子を売っている。そのほかにも、ハッカパイプ、カラメル焼き、射的にヨーヨー釣りに金魚すくい、わっか投げ。名前を挙げるだけでもちょっとわくわくしてくる。中でも好きだったのが、ガムの型抜き。針の先で板ガムのようなものを形通りに抜く遊びだ。きれいに抜けたら景品がもらえるのだけれど、これが意外に難しかった。かなりの集中力を要する。要領のいい男子は、近くの金魚すくいの水にガムをつけてから抜いていたけど、テキ屋のおじさんにバレて怒られていた。

日曜日、湘南ねぶたを観にいったら、近くの公園で懐かしい屋台がたくさん出ていた。子供たちもポケットにお小遣いを入れてゲームをしたり緑ガメを釣ったりしているのを見ていたら、子供の頃の記憶が蘇って、懐かしいような、ちょっと寂しいような気分になった。変わってしまったこと、今も変わらないこと。残念ながら型抜き屋さんがなかったので、金魚すくいをしたら結構燃えてしまった。やっぱり夏祭りは楽しい♪