きまぐれがき
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2004年11月27日(土) おせちに恨みはないけれど

毎年デパートにおせち料理のカタログが置かれる時期になると、つい
出来合いのおせちを予約してしまおうかと思う。

今年も、各デパートのおせちを見比べてみようと、カタログをもらって
きて、ぶったまげたのがこちら。
某有名料亭のおせち525,000円! このお値段にである。



どこをどうしたら、こんなお値段になるのかと、食べたいおせちかどう
かも考えながら、ジィーッと見てみる。

ふぅーむ、キャビアやトリュフには驚かない。フォアグラにだって別に
心を動かされない。お正月だからといって、とりたてて食べたいとも思
わない。
唐墨に金箔を巻いてくれても、私はケーキの上に乗っかっている金粉
だって、よけて食べたいのだから金箔は邪魔なだけだ。
このわたにうにと言われても、うには下関の粒うにだけが私の生きが
いなのだし、このわたは嫌いだ。

この他にも高価らしい食材を、これでもかこれでもかと詰め込むと、こ
んなお値段になるのだろうか。。と、もう一度、カタログに目を近づけて、
さらにジックリ見てみる。

世界や日本の珍味を豪華絢爛盛り込んでしまうと、それに見合った器
で釣り合いを取らなければならない、それにはやっぱり、輪島塗の蒔絵
をほどこしたお重に決まりだと、誰かが言ったかどうかは知らないが。。
この二段重は輪島塗らしい。

その輪島塗を目利きが選ぶ、当然高価な品になる。
なので、もしかしたら食材よりも輪島塗のほうに、値が張ってしまった
のではないかと、私は勝手に想像する。
今年の初めに輪島に行った時に、輪島塗を見て歩き、どんなに高価で
あるかを、ため息つきつつ思い知ったからだ。

それと、今、気がついたのが、小さな字で記してある
「この品は特別に高級車でお届けに上がります」だ!

もう可笑しくて、家族中に触れて周ってやった。

遺体を運ぶ霊柩車にだってランクがあるのだから、おせちを運ぶ車にも
ランクがあったって不思議ではない?



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