きまぐれがき
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書類に義父の名前を記入する段になって、ペンが止まった。 どうしても漢字を思い出せないのだ。 名前は言えるのだから、つぎつぎに思いつく漢字を傍にあった 新聞の折込広告の余白に書いてみた。 どれも違う。。違うということは分かる。
この間は従姉妹の苗字が思い出せなかった。 小豆に教えてもらっても、「へぇ〜あのうちそんな苗字だった?」 初めて知ったような気分となった。
昨日は、新しく開設した銀行口座の暗証番号を私の誕生日にし たつもりだったのが、帰宅して考えてみたらまったく係わりのな い数字4桁だった。 どこからこの数字は導き出されたのだというような。
林真理子のエッセイで、友人が婿入りしてきた夫の旧姓を忘れて しまって、そっと夫の実家の表札を見に行ったというエピソードを 読んだ時には、まさか自分の夫の旧姓なんぞを忘れるか!? 本当か?と疑わしく思ったものだ。
その時から10数年、私にも、物忘れがヒタヒタと忍び寄っていた。 愕然。
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