GRATEFUL DAYS
DiaryINDEX|past|will
ただいま芝居の本番まっただ中です。今日初日終えました。へこむこともいっぱいあったけどやっぱ芝居楽しいです。続けたい。
そして明日、すきな人が見に来てくれます。演劇人・私としては彼が見に来ることに武者震いしているのみなのですが(役者としてがーがー言われてたので、怖い半分、鼻明かすぞ馬鹿野郎半分なのです)、おんな・私としてはしんどいです。彼女と来るんです。彼女が仕込み手伝いに来てくれただけでも色々思って軽く鬱入ったのに(手伝いに来てくれることはもちろん嬉しいのですが)、二人が一緒にいるところなんて見たくないですよ。客出し行かなくてもいいかなあ、いいかなあ、とそればかり言っています。私がトップ張ってる劇団なので、行かないわけにはいかないのですが。でも見たくないよ。そうしてごりごりずりずりと身を削り心を削り何度も泣いて、慣れていかなければならないのでしょう。すきでなくならなければならないのでしょう。
今日ひさびさにメールできて嬉しかったことも。引かれた手の強さも。みっともなく泣きすがったことも。不健康そうな横顔も。背中からしていた香水の匂いも。あの声も。酔った上機嫌さも。からかいの言葉も。どれだけさみしかったかも。切なかったかも。苦しかったかも。彼を見ていることがどれだけしあわせだったかも。全部全部、忘れろと。鍵を掛け奥底にしまってしまえと。
すきなんです。どうしてすきなのか全然わからないけれど。すきになってほしい。そばにいさせてほしい。声がききたい。私とだけおはなししてほしい。手を繋いでほしい。気を緩めてしまうとみっともない欲望が垂れ流しになってしまいます。彼女、他の子と喋っててくれないかなあ。そしたらひさしぶりに、彼と向き合って話ができるのに。どうせ目も見られず、何も言えずにもごもごしていることしかできないだろうけれど。喋りたい。声聴きたい。ふってふられた後完璧に元通りになんてやっぱりなれなくて、彼は私に「かわいい」とかふざけて言わなくなりました。体に触れることもなくなりました。単に、演出と役者という関係を抜けたのもありますけれども。なんだかさみしいなあと、よけいに思うのです。 すごくすごく喋りたいことがある気がしているのに、もうずっと、二人で話すような機会がなくてもやもやしています。みっともないことを言ってしまいそうだけど、そういう機会がほしいのです。 私には、おんなとして彼の隣にいる資格がありません。だからせめて、役者としてそばにいたいのです。もっとがんばって、がんばってがんばって、そしたら役者としてまた認めてもらえるかなあ。ふった女じゃなくて、一役者として見てもらえるようになるかなあ。子どものように願っています。
ああだめだ。おんなになっちゃだめだ。役者にならなくては。演出にならなくては。
|