short story


2005年09月06日(火)


「いつか見た愛しさ」






迫り来る夜よりも
私を閉じ込めて欲しかった。
逃げ場をなくしてしまったら
もう心置きなく私は眠れる。

夜と風の形は
いつか見た左手の愛しさによく似ていて
鼓動を数えながら
私の中でゆっくりと閉じた。



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日記才人