2004年11月15日(月) |
マティス展と不思議の部屋 |
先日めずらしく新宿御苑などに行って温室で遊び 格好よく切り込みと孔の空いたモンステラ(しかし里芋の仲間)とか 野放図な鹿の角みたいなビカクシダ(鹿の頭の剥製の如くやたらと壁に飾られている) を久しぶりに鑑賞したせいでしょうか… むらむらとアンリ・マティスのJAZZなどを見たくなったので(自然ななりゆき) 上野へよっこらしょと行って モンステラやビカクシダやこんぶやわかめを散らしたJAZZシリーズだの 同じく切り絵でマティスブルーが印象的な女体だの 気持ちいい形のレモンだの立派な顔立ちの女の人だの 子供のころ画集で親しんだ懐かしい絵にも出会って満足してきました。
お気に入りのジャンルとして室内画があるのですが、 私が小学生のころ妙に気に入っていた変てこりんな室内はありませんでした。 ありえないくらい派手な配色で、確かテーブルの上には茄子があって 階上の部屋らしく窓の外は空が大きくて開放感があったのがお気に入りでした。
‐‐ 子供のとき、本の挿絵や広告に出てくる家だのインテリアだのを見て ここが自分の部屋だったらと想像して楽しんだことがありませんか。 私もそうだったのですが、どちらかというと リアルに丁寧に書きこまれた質実剛健な部屋の絵よりも(これも悪くないが) 物の大きさもパースもめちゃくちゃで妙に抽象的だったりシュールだったり 子供が思いつきで描いたようにシンプル過ぎたり意味不明の物があったり、 という変な部屋の絵を見てそれを無理やり「住みこなす」妄想をするのが好きでした。 あまり堅実でまじめな子供ではなかったので、 現実に快適そうな部屋よりも、ふざけた遊園地みたいな あるいはお伽話に出てくる粗末な小屋みたいなものが好みだったのかしら。
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