Land of Riches
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2016年から断続的に続いてきたサンファンの最終章を映画館で見てきました。 上映館少なくて、一番安い交通費で行ける豊洲はこの日の午前に舞台挨拶が行われたのもあって 午後の上映も前方席しか残っていなかったため、思い切ってLIVE SOUND(巨大スピーカー別途設置)で 上映してくれたチネチッタまで遠征してきました。川崎駅前ではミモザフェアが開催されていて 黄色く染まっており、ミモザってこんなに早く咲く花だったかな…と思っていたのは内緒です。
4期地上波放送をスルーしてしまっていたので、直前のAbema配信で慌てて履修しました。 1期は凄い面白かったのに、話の主軸が凜雪鴉&殤不患のW主人公から浪巫謠の魔界ネタに移った 3期が個人的に刺さらなくて…それにしても難しい名前を一発変換できるGoogleすごいですね。 大団円の劇場版とあってアクションや特殊効果は炸裂しまくっていて、楽しかったは楽しかったですが、 私がモヤモヤした部分の片付け方はちょっと力技に感じたのもあり、リピート意欲は低めです。
4期で凜雪鴉が魔王が分離した欲望だと判明(あまりに常軌を逸した欲のルーツに腹落ち)したのに続き、 最終章では殤不患が浪巫謠と睦天命の息子だと判明します。世界を魔界から救うために夫妻は 幼子を手放して時空を超えた修行に出したのでした。捲殘雲も師の一人だったと作中で描かれていました。 言うならばドラゴンボールのトランクスと似たような立場だったわけです。
キャラクターの強さの源泉として血筋を挙げるのは定番ですが、ちょっと強引すぎるとも感じました。 そもそも凜雪鴉の魔王形態は宝塚で上演された際に作成された宝塚レビュー形態の人形を 作中で使いたいという虚淵さんのアイデアから来たものですし(宝塚形態は動かす前提で 制作されていなかったので、別途作られたのが魔王形態)浪巫謠も、主題歌担当の西川さんを 台湾側が人形化したのをこれまた作中で使いたいと言い出して設定されたキャラです。 つまり、W主人公の経歴は全て後付けなのです。殤不患×浪巫謠のBL書いていた人が崩れ落ちるわけです。
強引といえばラスボスが殤不患に最後の聖剣で直接倒されるわけではなく、最後の聖剣によって 別世界から召喚された本家布袋劇シリーズの主役・白蓮(素還真)によって無力化され、 彼が主人公の異世界に転移させられるデウス・エクス・マキナだったのも驚きました。 サンファンというシリーズを本家のシリーズ外伝に位置づけるべくこうなったのかもしれませんが。 (最後のシーンに出てきた声優が豪華過ぎるモブも本家シリーズのキャラだそうですし)
日本の常識を超えた人形劇としては楽しかったです。繰り返しになりますけど。 物語としても…常識を超越した着地点になったのを受け入れるべきなんでしょう。ファンとしては。
2025.3.2 wrote
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