年計不問リパーゼ。
積むものを掴む其の左手よ汚れきっていて。 掴むものを摘む其の右手よ腐りきっていて。 堕ちても落ちない其れは普遍を垂らす。 切るものを繋ぐ其の左目よ潰れきっていて。 繋ぐものを着る其の右目よ濁りきっていて。 説いても融けない其れは譜面を照らす。 白く浮かぶ其れに遮られつつ白を焦がす。 皮相に於いて定められた其処には何が在るというのだろう。 終えた心算を再び数うかりそめの終点とは。 悲愴に酔いて歪められた其処には何が在るというのだろう。 負えた積りを再び囲うあけなしの周縁とは。 組むものを扇ぐ其の左の人よ懊悩を包んで。 仰ぐものを汲む其の右の人よ抱擁を拒んで。 |
零と壱の綴れ織。 | ||
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