アンニュイ甘味不例。
指先で触れる古傷なら切り刻む。 不定形の作用で形を成すが故の倦怠感を愛でる。 誇りを失わぬままに纏う温度は乱れ続ける。 枯れ果てたとされた泉は彼方で沸き続ける。 利き腕はいとも容易く消し飛び定刻を待つ。 自由落下に任せ自重にて想いを断ち切る。 腫れたまま痛む部位を何時までも抱える。 危機を知らせる二種類は無関心に消化され消える。 繰り返すことさえ怖れない粗雑な代替物に許しを請う。 削り取られた構成要素は無に還ったと信じる訳もない。 仮に歩幅の大部分がはみ出しているとするならば憩う。 不安定を至上の安寧と思う爪には時軸の乱れさえ優しい。 拾うものが在ればこそ撒き散らせるとは決して言わせない。 解けた状態を維持し続ける夕刻には明日の朝に見舞う。 いずれ平坦になる迄。 |
零と壱の綴れ織。 | ||
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