■『ブラック・リスト(サラ・パレツキー)』読了。 V.Iシリーズも11作目ですって。というより、1作目が出てから間もなく20年。 最初にハヤカワ・ミステリでV.Iに出会った時の自分の年齢を考えると感慨深い。 あれから僕たちは…ってヤツですね。
って、まぁ、自分のおセンチはどうでもよくてですね、 前作で、いまひとつ勢いのないV.Iと火サスの如き結末(犯人の「最期に聞かせてやろう」独白パターン)に、 正直、彼女(V.I)と彼女(パレツキー女史)はもうダメなのか…と、物足りなさを感じていただけに、 今作は昔のV.Iが戻ってきたようでスカッと晴れ晴れした気分です。 いや、ここで描かれる9.11以後のアメリカと事件の裁きの曖昧さは決してスカッと晴れ晴れではないのだけれど。 それでも、損な役回りと知っていながら走り回らずにいられないV.Iの姿は気持ちいいし、憧れる。 まぁ、憧れてるからと言って、彼女になりたいかと云えば、それはちょっと荷が重いんですけども。
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