2003年09月16日(火) |
上川隆也・斎藤晴彦 『The Woman in Black』 |
ホラーのストレートプレイを見てみたいと思ったのと、二人芝居に興味があったのとで、思わず購入したチケット。
上川隆也に関しては、見た目以外にはあまり期待していなかったのだけど、予想以上に良かった。 おそらくこの役(ヤング・キップスを演ずる役者、およびヤング・キップス)と相性がよいのだろう。 彼らしく彼自身のまま(それが少し問題なのだが)、ごく自然に演技しているように見えた。
対する斎藤晴彦は素晴らしい。 オールド・キップスをはじめとする劇中劇でのヤング・キップス以外の役をすべてこなすわけだが、当然と言えば当然のことだが、セリフ回しだけでなく、声色、所作まですべて演じ分けている。 はたから見ると、その役に応じて身体の大きさまで違って見えるほどだ。 やはり、彼あっての「ウーマン・イン・ブラック」と言えるだろう。
ホラーは苦手なので、魅力が半減することを承知で原作を予習して行ったのだが、原作をしっかりと踏襲しながらも、舞台ならではのオチをしっかりと用意していて(ラストは、やられた!てカンジです)、最期までハラハラしながら見ることができた。
惜しむらくは、すべてが終わりロンドンに帰ってきたヤング・キップスの前に、黒衣の女が現れるクライマックス。 イマイチ、効果音と「黒衣の女」の所作があってなくて、ビビリ感が半減してしまった。 たまに姿を見せるだけとはいえ、ちゃんとした女優さんだと思うが、パンフレットにも名前はなし。いったいどなたが演じてらっしゃったのでしょうね?
これは演出上の効果を狙って、わざと明らかにされていないのだろうけど…。
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