意識の表面が薄い膜で覆われてたような1日。 コーヒーと煙草の数だけが、刻々と増える。 仕事への情熱なんて、 遠い昔、否、最初からあったのだろうかと疑わしくなる。
私にはない部分、それは例えば、 彼女の、自分に嘘がないストレートな態度や、無邪気さ、 そういう部分をいとしく思うと同時に、少し憎んでもいる。 変わってほしいという訳じゃないけれど、 私が情調不安定なときは、彼女の言動一つずつが、 心の端っこをすり減らしてる気すらする。 こうやって澱のように溜まった疲弊が、 いつか、彼女への愛情を見えにくくしたりするんだろうか。
彼女が私の手を離して背を向ける想像が、 救いのように思えてしまうとき、 絶望のしっぽを垣間見る。
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