2004年02月04日(水) |
破壊のあとに残るもの |
また、 あなたを傷つけてしまった。 あなたの気持ちがわからないとか、 結局私は宙ぶらりんなんだとか、 投げ付けた言葉たちは、確かに偽物じゃない。 ずっと、 多分、一緒に時間を過ごすようになってからすぐに、 薄膜を重ねるように、私の胸に積もった「ほんもの」の気持ち。 けれど、 喉の奥でいつも、言葉にされずに封じられたそれらは、 ぐつぐつと煮詰まり、ぐんぐんと密度を上げ、 昨夜、あなたに突き付けたときの刃の鋭さは図り知れない。
あなたは混乱した。 いつか言ってくれた「一生一緒にいる」という台白。 あなたの心の中は混沌としていて、 私と一緒にいる、その理由を説明する言葉も、 「すき」という感情の明確な解釈も、 「ほんとうに」できなかったのに。 私は、 一時的な情緒不安定を振りかざして、 私の存在理由をあなたの口から証明させようとした。
どうしたらいいのかわからない。 混乱して、泣いては心のバランスを崩すあなたに、 私は「わかった」というしかなかった。
でも。 私の自己愛的な感情吐露が気付かせた。 一度、認知してしまった自分の苦しさ。
私が、大人になることでしか、 心穏やかにあなたの隣ですごすことはできないと、 そう宣言されたかのような夜。
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