誕生日をいろんな人に、いろんな祝ってもらった。 ありがとう。 人見知りの私を、 こんなに毎晩飲み歩く不良娘にしてくれたみんな。 シングルモルトの味は いまだに違いがわからないけれど、 心から単純に笑える瞬間が、 辛い時期には特に、有り難かった。
プレゼントにもらったスコープがなかなかツボで、 (昔の映画監督が首からぶらさげてたやつみたい) いろんな画角でバーのカウンターを覗いてたら、 写真欲が再びわいてくるようだった。 埃をかぶりまくってるニコンF3とか、 久々に持ち歩いてみるかなぁ。
彼女の写真をあまり撮らなくなったのは いつからだろう。 飽きることなく、何枚もアップの表情を追ったな。 やっぱり、 今度会うときはカメラを持参しよう。 純粋に楽しいだけのあの頃に戻れなくても、 あたらしいものが見えてくるかもしれない。
彼女からのメール。 「好きという感情よりも、憎しみのほうが上回るの」
まだ帰れそうにない。 目下の仕事は熱意だけが空回りして、 さらに絶望的な気分にさせる。
真実と虚構のはざまに芸術があるとしたら、 いままさに、 私はタブーを侵してそこに踏み込もうとしてるのか。
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