ウンベルト・エーコ 著 藤村昌昭 訳 文春文庫 1999年6月10日 第1刷
1993年に単行本で出版されたものの文庫化。 相変わらず超絶長いウンベルト・エーコの小説だが、これが1冊600ページ近くになるものの文庫で2冊に収まっているのには、仕掛けがある。 読み始めて違和感が・・・?と思ったら、文字のフォントが小さくされていた(笑)。 冒頭の30ページくらいでピタと読む手が止まってしまったのには、文章で表現されたフーコーの振り子の姿とその物理学的動作を脳裏に思い描こうと奮闘してしまったため。 エヴァ以来か一部でカバラがメジャーな知識になり、最近は某漫画やアニメの影響もあってかやはり一部で錬金術師に注目と興味が集まってるが、そういう人たちにちょっと薦めてみたくなる本ではある。 この言葉の魔術師ともいうべき作家の大作がうけるかどうかは知らないが。
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