映画を観ようと言われた所で、 ゴリさんは途中でアタシを抱えたまま寝てしまう。 まージプリ好きだから良いんですけど。
匂いを嗅ぐだけ嗅いで、引っ付くように髪の毛に顔を押し付けてくる。 ヨダレ垂らすなよと思いつつ、好きなようにさせておく。 幸せだーとつぶやいた後、深い眠りに落ちてゆく。 アタシの背中がだんだんと熱を帯び始め、 ゴリさんの重みに耐えられなくなったところで体をずらす。
私を抱えたまま眠りにつくのが当たり前になって。 私もすっかりそれに慣れてしまった。
最初の頃は、ゴリさんの腕枕の高さと首が馴染まず へんな頭痛に毎朝悩まされていたものだけれど。 当たり前だけど、人の体はゆっくりと相手に合わせて変わってゆく。
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