戯言
目次過去未来


2003年10月16日(木) 見出

もう会うことは無いね

二度と君に会うことは無い




ただそこに居るだけで楽しくて

お腹を抱えて笑って


一緒の映画を見て

涙を流して感動して


一緒のご飯を食べて

美味しいって言って


一緒に花火も見たね

あたしは浴衣を着て

君は甚平を着た


君が歌う

少し下手な歌も


心から笑ったときの

君の素直な笑顔も


君が作ってくれた料理も

その後片付けをする私の姿も




それはもう全て

あの日々の中にしかない




一緒に過ごした時間は長くて

あの日々は今でも私の中で輝き続け 

眩しすぎるほどの光を放ち続ける




全ての出来事が過去になっていくのに

あたしだけ立ち止まったままで居る




それが怖くて

どうしようもない



だけどもう

二度と君に会えないことは決まっていて


あの日々が過去以上になる事はなくて



ならばどうして

あの日々に意味があるなんて思えるの?



記憶など薄れていくばかりで

君の事も

顔すら思い出せなくなる日が来るかもしれない



なのに

君と出会った事に意味があるなんて思えないよ



楽しかった

幸せだった



けど

その後に残るものなんて



ただ

あたしを立ち止まらせているだけ



あたしは前に進みたいのに


あの日々が

眩し過ぎる光を放つから


あたしはそこから離れられない



その光が弱まった時

それは君の思い出すらも忘れていく時



だからやっぱり

あたしは君との出会いに

意味なんて無かったと思うんだ


藍音 |MAIL

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