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冬が来た - 2007年01月16日(火) もう16日だって。焦る。 新しいアパートはまだ全然「快適に暮らせる」状態じゃないし。違うな。快適かもしれないけど、ただまだ箱だらけで全然収拾がつかなくて焦るんだ。州の資格申請をしたら足らない書類があるって手紙が来て、どの箱の中にそれがあるかわかんないからそのまま放ったらかしにしてるし。探せばいいのに探さないから焦る。それよりなにより先のこと考えると焦る。先のことは考えちゃだめって解ってるのに考えては焦る。 昨日も焦って焦って、どうしようもなくなったから突然思い立って踊りに行った。一番お気に入りのDJのとこ。雨だし人少ないだろうなって思って行ったら、ライブのバンドが入っててすっごい人だった。キューバのバンドで、ヴナヴェスタ・ソーシャル・クラブを軽くしたみたいな感じでめちゃくちゃ上手くていいバンドだった。うちのスタジオのパーティに来るキューバン・バンドなんか比べ物にならないくらい。っていうか、今まで踊ったライブ・バンドのどれよりもよかった。だから燃えた。チャイニーズのダンス友だち光くんは来てなかったけど、光と踊るときとは違う雰囲気で踊れた。なんか体がすっごく自由で誰と踊ってもフィットして、やたらと上手い人たちからお誘いかかってびっくりした。ライブのブレイクでDJ入ってるとき、ドラマーのお兄さんに「上手だね」って日本語で声かけられた。踊りながら「日本語しゃべれるの?」って聞いたら「ちょっとね」って、かなりスムースな発音で、マイアミに住んでたとき日本語勉強したって言ってた。マイアミ、サウスビーチ、キューバンミュージック、ローラーブレイド・・・ああ、またマイアミに行きたいなって思った。あれから、デイビッドと行ってから、4回くらい行ったんだ。オスカーがコンド買ったから使わせてくれて。ドラマーのお兄さん、くるくるくるくるスピンとかしないけど、さすがにリズミングが超優れてた。最後に踊っためちゃめちゃスパニッシュ訛りのキューバ人のお兄さんに「きみ、キューバの女の子みたいに踊るな」って言われた。「うそ」「うそじゃないよ、僕はキューバンだからね、キューバの女の子の踊りは知ってるさ」「だってそんなこと言われたことない」って言いながら、すごい嬉しかった。夜中の3時まで踊って、朝起きれずにまた遅刻した。 妹チビが梯子を登ってクローゼットに飛び乗って暴れてかけてある洋服にじゃれついて遊ぶから叱ったら、反抗してお兄ちゃんチビにケンカ売って飛びかかるからまた叱ったら、とうとう拗ねてわたしのこと避けてた。それでもベッドに入ったらいつものようにわたしの胸に乗っかって来て甘える。「いい子にしなよ、いい子じゃなくても大好きだけどいい子だったらもっと大好きだから。ね、大好きなんだから」ってくちゃくちゃに撫でてるうちにふたりとも眠った。お兄ちゃんチビは洋服の箱のひとつがお気に入りで、引っ越す前からそれをベッドにして眠る。だからその箱だけまだ洋服がはいったまんまで空けられない。でもこれは焦らない。 毎日踊りに行って、帰って来たらチビたちと遊んで、ジェイソンが来たらお料理して、って、そんなふうに暮らせたらいいのに。ときどきマイアミに行って、ときどきあの街に帰って、ああそうだ、わたしが11年暮らしたあの街にジェイソンも行ってみたいって言ってた。焦らないで暮らしたい。焦らないで毎日毎日笑って暮らしたい。 焦るとたばこを吸う。窓辺に行って窓を少し開けて。 ヒューって冷たい風が入って来た。マイナス6℃だって。体感気温マイナス13℃だって。明日は最高気温0℃だって。そして今日は眠たい。 冬が来た。 -
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