誰と会っても 結局その人を助ける事など出来ないのね
それと同時に 誰かに救ってもらう事もきっと無いんだ
時々 胸をうつ悲しみも 抱えている苦しみも
とてつもなく独りで ただ思うことしか出来ないなら 何故こんなことを思う頭を 僕達は持っているんだろう
…会えば そんな事を思い出すのが解ってて なのにそれを断れない
隣に居るのが怖かったのは 失った時に消えるほうも残されたほうも辛いと知ってたからだ
自分の闇から絶対に逃げられなくなる事を知ってたから 側に居れば 不安から逃げられない
だから違う道を選んだのに
…他の人なら 終わった恋だと静かに眠らせられる 嫌なら捨てて行けるだろう
けれど
会うとやはり揺さぶられて
こんなに離れた場所で 自分が一体何をしているのだか解らなくなる
いつか動かなくなる自分を この人には見せてはいけないと思ったと同時に 相手が冷たくなっていくのを この手で触れる事に自分は耐えられないと
思ってしまった
それを知らなければ きっと側に居られたけれど それを知らなければ
会うこともなかったのね
何も知らない頃には戻れないし 戻りたいなんて思いもしないけれど
ただ、その目を想うと 今はとても淋しい気持ちになる
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