茶番 - 2004年07月22日(木) どうしてこんなに好きになってしまったんだろう? 自分が苦しむだけなのに。 最初は茶番のつもりだった。 ドンちゃんも現在一緒に暮らしている本彼も、元は同じ職場で知り合った。 ドンちゃんはやがて転勤し、結婚。 それまで正直あまりかっこよくないおじさんだったドンちゃんが、 結婚によって色気のある大人の男性に変わってしまった。 私はそんなドンちゃんを冷やかしていた。 またそれとは別に、ドンちゃんに対するイメージを変えてくれたのが本彼だった。 仕事に熱中してばかりで口が悪いため近寄り難い印象のドンちゃんを、 実は情にもろく、心の優しい愛すべき人物だと教えてくれた。 だんだん私はドンちゃんのことをちょっと面白い人だな、と興味を持ち始めた。 そんな矢先、本彼が一つの案を思い付いた。 私がドンちゃんの住む街へ一人で遊びに行く振りをして、 実際は本彼も一緒に行くというもの。 きっとドンちゃんは驚きながらも、喜んでくれるんじゃないかと考えていた。 「今度遊びに行きますからね!」 「いいよ!」 そうしているうちに、二人の会話が増えてきて、 ドンちゃんが個人的に私を食事に誘ってきた。 「今度出張のときに時間をとります。一緒に食事をしませんか?」 ドンちゃんの下心は分かっていたし、私もゲームを楽しんでいた。 始まりだなんて知らずに。 -
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