catch A wave
6+9hz
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2007年02月21日(水) ■ |
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ユメノアト。 |
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「貴女は、例えば、足に手を触れてるとか、 腕枕をしてくれるとか、 お腹にちょっと手を乗せてるとか、 少しでも肌が触れていれば安心できるんだろうね。 人の、温もりと愛情に飢えているものね。」
バーのマスターがそう言い終えて、笑う。
「そうですね。でも、腕枕をして欲しいとか、 抱きしめていて欲しいとか、そういうんじゃなくて、 ただ、手を繋いで眠ってくれればそれでいいかな。 目が覚めた時に離れていても構わないから。」
マスターに真っ直ぐ言い終え、同じく笑う。
目の前で柔らかなキャンドルの火が揺れ、 お気に入りの紅いカクテルがキラキラと輝き、 その向こう側で父親のようなマスターが微笑む。
そんな風に朝を待つ日もある。
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